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2009 年度 実績報告書

科学技術計算に有用な高速4倍長演算に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21500031
研究機関東京大学

研究代表者

金田 康正  東京大学, 情報基盤センター, 教授 (90115551)

キーワード4倍長精度計算 / 数学定数 / 平方根 / 数値計算アルゴリズム / double-double精度 / gcc / 誤差解析 / アルゴリズム
研究概要

並列計算機の性能向上や数値計算法の進展は大規模科学技術計算の大きな鍵となっている。浮動小数点演算において計算規模が増すに従って多くの計算を必要とし、計算誤差が増大する。その解決策の1つとして倍精度数より有効桁数の多い倍精度を2つ用いて表。される'double-double'精度のデーター型の4倍長精度数がある。しかし4倍長精度演算はソフトウェアによって実現されているため、倍精度演算に比べ多くの計算時間を必要とする。本年度は4倍精度数学関数の高速化を目指し、特に4倍長精度平方根関数の高速化を試みるとともに、理論的な誤差解析を行った。作成したアルゴリズムは3種類で、アルゴリズムAとBの共に演算数は少ないが、gccより精度を確保できなかった。ところがアルゴリズムCは'double-double'精度で表現できる最大精度の解を算出することはできないが、その精度は計算機実験上gccよりはるかに精度が良く、10^7回の実験で全て正しい解を算出することができたことに加え、理論的な解析でさらに精度を高めたい場合の対策方法が判明した。またgccで採用されているアルゴリズムでは、今回の計算機実験では最大5ビットの誤差が発生し、正規化処理がされていないことがわかった。今後の展開としてはアルゴリズムCの問題点を改善したアルゴリズムの作成と計算機実験。さらに並列性を考慮したアルゴリズムの改良が考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 計算機科学が拓く未来2010

    • 著者名/発表者名
      金田康正
    • 学会等名
      電子情報通信学会
    • 発表場所
      ベネッセハウス(直島)
    • 年月日
      2010-03-07

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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