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2010 年度 実績報告書

ソフトウェア変更が安全性に与える影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21500043
研究機関立命館大学

研究代表者

丸山 勝久  立命館大学, 情報理工学部, 教授 (30330012)

キーワードソースコード変更 / リファクタリング / プログラム解析 / ソフトウェアセキュリティ / 情報フロー / 統合開発環境 / プログラム理解
研究概要

本研究は、ソフトウェア変更がその安全性(脆弱性)の増減にどのような影響を与えるのかを、ソースコード解析技術に基づき明らかにすることを目的としている。平成22年度は、主に2つの研究を実施した。
1. ソースコード変更として、その手順が明確なリファクタリングを取り上げ、リファクタリングによる脆弱性の混入を検出する手法の実装を進めた。まず、アクセス修飾子の変化と情報フローの概念を組み合わせた評価基準に基づくリファクタリング支援ツールの構築を21年度から継続した。次に、本ツールが検出可能な脆弱性の混入が実際のソフトウェア開発において発生する場面(パターン)を見つけ出し、ツールが有用であることを示した。さらに、実際のオープンソース・プロジェクトを用いて脆弱性混入検出の精度に関する評価実験を行った。実験を通して、検出精度を向上させるためには、(a)プログラム解析の正確さの向上、(b)情報フローに関する十分な対応、(c)アクセスレベル基準の形式化に関する洗練を達成する必要があることが明らかになった。また、検出時間を短縮させるために、内部データの形式を再検討する必要があることも分かった。
2. ソースコード変更と脆弱性の混入との関係を明確にするという観点から、ソースコードの変更履歴を細粒度で記録するツールの構築を進めた。同時に、脆弱性の増減に関わる変更パターンの収集が迅速に実施できるように、記録した編集操作を再生(リプレイ)するツールの開発を行った。このツールでは、過去の編集における特定の範囲を俯瞰的に表示するハイライト機能を提供する。このハイライトは、保守者により柔軟にカスタマイズ可能となっている。このようなハイライトを用いることで、特定の条件を満たすプログラム変更だけを、膨大な履歴から探し出すことが容易になる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 脆弱性に関する影響の可能性を警告するリファクタリング2010

    • 著者名/発表者名
      丸山勝久, 戸子田健祐, 大森隆行
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌

      巻: Vol.51 ページ: 1777-1793

    • 査読あり
  • [学会発表] A Security-Aware Refactoring Tool for Java Programs2011

    • 著者名/発表者名
      Katsuhisa Maruyama, Takayuki Omori
    • 学会等名
      Fourth Workshop on Refactoring Tools(WRT'11)
    • 発表場所
      Hawaii (USA)
    • 年月日
      2011-05-22
  • [学会発表] A Software Development Environment Maintaining Fine-grained Code Metadata by Using Editing Operations2011

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Omori, Katsuhisa Maruyama
    • 学会等名
      IASTED International Conference on Software Engineering (IASTED-SE'11)
    • 発表場所
      Innsbruck (Austria)
    • 年月日
      2011-02-17
  • [学会発表] Flexibly Highlighting in Replaying Operation History2010

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Omori, Katsuhisa Maruyama
    • 学会等名
      International Workshop on Empirical Software Engineering in Practice (IWESEP'10)
    • 発表場所
      NAIST(奈良県)
    • 年月日
      2010-12-07
  • [学会発表] プログラム変更履歴調査のための編集操作再生器2010

    • 著者名/発表者名
      大森隆行, 丸山勝久
    • 学会等名
      日本ソフトウェア科学会第17回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE 2010)
    • 発表場所
      越後のお宿いなもと(新潟県)
    • 年月日
      2010-11-19
  • [図書] 組込みソフトウェア開発技術(第3章と第5章)2011

    • 著者名/発表者名
      丸山勝久
    • 総ページ数
      351(39-67,91-141,80)
    • 出版者
      CQ出版
  • [図書] ソフトウェア工学2010

    • 著者名/発表者名
      高橋直久, 丸山勝久
    • 総ページ数
      192
    • 出版者
      森北出版

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公開日: 2012-07-19  

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