研究概要 |
まず、確率的分散制約最適化手法であるDSTS(Distributed Stochastic Taboo Search)を、分散リソス割当て問題に用い、形式化を行った。特に現実の観測システムの実装による検証を重視し,比較的小規模な部分問題への適用を前提として,センサ間の合意を得るための形式化や合意を得る問題を簡略した形式化を提案した。提案手法を計算機シミュレーションにより評価するとともに、実際に複数のカメラを用いた制御・追跡実験を行った。その結果、6台のカメラを制御し、実時間で移動物体を追跡できることを確認するとともに、環境が動的に変動する状況に於いても、DSTSが適用可能であることを示した。 次に、帯域変動時の画像配信の負荷を制御するために、プログラマが明示的にプログラム中に解像度変化手法を記述すること無しに、画像の解像度を自動的に変更・制御する枠組みである解像度調整機能を備える並列動画画像処理ライブラリRaVioliを開発するとともに、通常のCPUおよびGPGPUを用いた評価を行った。その結果、RaVioliが解像度透過性を有することを確認するとともに、約50%のオーバーヘッドがあることを確認した。さらに本ライブラリで、動画圧縮、再生を含むさまざまな画像処理アプリケーションを実装することにより、記述能力の検証も行った。さらにソースコードを変更することなく、通常CPUでの並列化、およびGPGPUによる並列化を行うことができ、さらに速度向上も可能であることを確認した。
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