研究概要 |
実証実験システムの構築と瓦礫などの通信環境の悪い状况においても通信可能なディペンダブルな経路制御プロトコルの開発と、センスネットワークシミュレータの構築をおこなうことが本研究の目的である。 本年度は、予備的な年度に位置づけられ、下記の検討をおこなった。 まず、実証実験システムの構築と瓦礫などの通信環境の悪い状况での実験をおこなうために、無線ノートGnuRadioを予備的に2台導入し、その動作検証をおこなった。また、実装予定のフラッディング時に受信電力の小さいブロードキャストパケットを破棄し、不安定な経路が形成さなることを防ぐ経路構築方式について、予備実験としてシミュレーションによる性能評価をおこない、その有効性を検証した。 上記と並行して、仮想テストベッドのためのネットワークシミュレータScenargieを導入し、動作検証をおこなうとともに、シミュレーションコードのクラフ構造の分析をおこなった。なおScenargieは、障害物などの影響を考慮した電波伝搬計算を高速に実行できるため、本研究の目的に合致している。 またノード故障やリンク障害に対応するための経路制御技術に関する基礎検討として、R. Bhandari, "Survivable Networks," Kluwer, 1999に記述されているディスジョイントパス計算アルゴリズムならびに関連アルゴリズムについて調査をおこなった。 これらの取り組みの結果、目的達成のための準備を十分におこようことができた。
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