研究概要 |
環境保全・安心安全などの社会的ニーズに応えるための「ソリューションシステム」,21世紀のライフスタイルを創出して行くための「エマージェントシステム」への期待が高まっている.これらに応えるためのシステムとして,アドホックネットワーク技術と知的ロボット技術を融合した「群知能ネットワーク・ロボットシステム」の開発に着手している.本研究では,従来それぞれの分野で研究が進められていたアドホックネットワーク技術と知的ロボット技術を複雑適応系の観点で融合するための方法論を提案し,災害時の救助活動,不審者の監視・捕捉行動などへの導入を前提とした検証実験を通して,「群知能ネットワーク・ロボットシステム」の有用性と今後の発展性を明らかにする.平成22年度は 1.性能を評価するために開発したシミュレータを用いて,「群知能ネットワーク・ロボットシステム」の(1)対処要件の達成率(重点対処要件の優先性),(2)要件達成速度やエネルギー消費などに関する効型生,(3)状況変化への適応性・柔軟性,(4)さまざまな障害に対する頑健性,(5)対象エリアの規模に対する拡張性などを詳細に評価し,提案システム(群知能ネットワーク・ロボットシステム)に内在している問題点を整理した. 2.問題点を解決するために,災害時の救助活動,不審者の監視・捕捉行動などへの適用を想定した場合の(1)制約条件,(2)構成要素,(3)対処要件と対処メカニズムの見直し(改善)を行い,システムを再構築した.
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