本年度は既存方式であるマクロセル移動通信網、ホットスポット型WiFiアクセス網に加え、本研究で提案する仮想シングルセル網(マイクロセルを連結して移動体に対してセル間移動を隠ぺいする移動通信網)を連携させた統合移動通信網の検討を深化させ、本年度課題である協調ポーリング(無線インタフェース制御法)の検討を進めた。 1.仮想マイクロセルの位置づけ 移動通信はスマートフォンの時代に入り、提案方式は既存の2方式に加えた本格的な第3の移動通信網に位置付けることが必要との結論に至り、網統合化仕様の構築に進んだ 2.協調ポーリング制御法関係 ・複数セクター協調における逆方向ドップラー効果問題指向性アンテナを対向型に設置するのでなく、道路側帯側に並列に設置し、両アンテナを移動体進行に直角化してドップラー効果を削減し、かつドップラー効果逆方向化を防ぐ方式を考案した。 ・協調ポーリング無線インタフェースマクロセル型方式(3G-LTE : 3G Long Term Evolution)とWLAN型の両方式の適用可能性の検討を行い、両方式ともマイクロセル連結型への適用は問題があることがわかた。両者の中間位置にある新たな無線インタフェースの仕様検討を進めた。 ・協調ポーリング制御マスター問題基地局を対象とした連携セル制御でなく、連携2セルを仮想セル化した制御法が有効との結論を得た。 3.コンテンション方式に対するポーリング型の優位性のプロトコルシミュレーション 結論をいたる段階にいたっておらず、継続して研究を続ける。 なお、本研究は平成24年度から開始する「課題番号 24500099 広域移動を隠蔽する仮想シングルセル構成」で継続して研究を進化させる。
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