DeltaViewerをCarbonからCocoaプログラムに書き換えるために必要なグラフィックライブラリを作成した. Apple社はアプリケーション開発用にCarbonとCocoaと呼ばれる二つの異なる開発環境を用意していたが,DeltaViewerの開発に使用していたCarbonのサポートをApple社が打ち切ったために,DeltaViewerをCocoaアプリケーションに書き換える必要が生じていた.とくに,CarbonはC++言語が基本となっておりDeltaViewerもC++言語で作成されていたが,Cocoaではユーザーインタフェイス等をObjective-C言語を用いてプログラミングする必要がある. 今年度は,DeltaViewerの画像処理ライブラリを大幅に書き換え,Cocoaの標準描画ライブラリであるQuartz2Dと,高速描画が行える汎用描画ライブラリであるOpenGLが共通に利用できる画像描画フレームワークの作成を行った.これにより,DeltaViewerの機能を徐々に書き直しながらCocoa開発環境へ移行することが可能になった.
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