研究概要 |
超高解像度ホログラムの作成 規模については,平成22年度には初年度の倍の8ギガピクセル規模のホログラムを複数作製した.これは水平方向サイズ約10cmで視域角約45度,垂直方向にはサイズ約6.5cmで視域角約35度を実現する世界最高レベルのコンピュータホログラムである. また,CGモデルによる仮想物体のホログラムだけではなく,実在物体と仮想物体を混合したシーンを再生する手法を開発した.これには3Dレーザースキャナを用いる手法と,デジタイズドホログラフィと名づけた合成開口デジタルホログラフィを応用して古典的ホログラフィを完全にディジタル化する手法を開発した. またすでに提案済みのスパースな(疎な)3Dシーンにおける隠面消去手法を発展させ,非常に効果的な隠面消去のアルゴリズムを完成した.これを用いると従来不可能であったような複雑な物体を自己オクルージョンの破綻無しにレンダリングできる.さらに質感制御についても,CGのPhongモデルに基づいて空間スペクトルを制御することによりフラットあるいはスムースな光沢面を再生する手法を開発した. リアルタイム電子ホログラフィの再生 位相型SLMを用いて共役像を抑制した電子ホログラフィのキャリアをシフトすることにより,非回折光と再生像を分離して再生できる電子ホログラフィ再生方式を提案し,実際に意図通りに光学再生されることを確認した.
|