研究課題/領域番号 |
21500119
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
椎尾 一郎 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (90297101)
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研究分担者 |
神原 啓介 お茶の水女子大学, お茶大アカデミック・プロダクション, 特任リサーチフェロー (90532705)
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キーワード | GUI / GUI部品 / メニュー / 人間工学 / エルゴノミックデザイン |
研究概要 |
コンピュータ操作における人のマウス・ペン操作を観測するとともに、人間工学分野の論文を調査した。人の手の動きは、もともと曲線上であるため、直線的な動きは、複雑な筋肉の動きを組み合わせて実行していることが明らかになった。これに基づき、机上作業における人の手の動きモデルを構築した。また、人がメニュー操作を行う際の、手の動きを詳細に取得するプログラムを作成し、複数の被験者からデータを取得した。この結果、人の手の動きに関する先行研究が示すように、GUI操作においても、人の手の自然な動きは、曲線的であることを示すことが出来た。また、人の手の動きには個人差があるものの、それに合わせることで、快適な操作を行うGUI部品の設計が可能であることがわかった。これにより、斜めに表示されるメニューなどの妥当性が示され、また、その傾きを、人の操作履歴に合わせることで、快適なGUI操作が可能になると考えられる。 そこで、人の履歴に合わせて、形状を変化させる曲線上の斜めのメニューを開発した。これは、人がメニュー選択をする指示装置の軌跡に合わせて、つぎに表示するメニューの形状を変化させるものである。これを用いて、複数のユーザを被験者とし、評価実験を行った。多くの被験者からは好意的な回答を得られ、本方式があたらしいGUIデザインの可能性を示していることを確認できた。 今後は、この知見を元にプロトタイプをさらに改良し、より詳細な評価実験をすすめて、23年度以降、デモ発表、学会発表を行う。
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