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2010 年度 実績報告書

運動協調型ディスプレイの研究

研究課題

研究課題/領域番号 21500123
研究機関鹿児島大学

研究代表者

大塚 作一  鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (90452929)

研究分担者 福元 伸也  鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 助教 (40244264)
キーワード視覚 / ディスプレイ / 運動視 / 色覚補助 / ユニバーサルデザイン / 感性
研究概要

ディスプレイの動き、スクロール方法、身体運動等をコントロールして、従来報告されていなかった知覚現象の確認を行うことが本研究の目的である。現在までの主な進捗は以下の3点である。
(1)横スクロール文字の認識効率のyaw身体回転への方向依存性(特許出願1件、口頭発表1件)
前額平行面上に設置したディスプレイに、認識困難な速度で右から左へスクロールする数字を提示する。その環境を保持した状態で、スクロールの方向と反対方向へ身体がyawの回転運動をすると、数字の認識が容易となることを確認した。11名の被験者の実験を行った結果、身体回転の方向に応じて認識効率が変化したにも関わらず、眼球運動に変化は見られなかった。本現象は、網膜像の差異では説明できず、注意などの高次認識機能が関係している可能性が示唆された。
(2)色相回転法による2色覚補助(国際会議発表1件(査読有り))
赤と緑の識別が困難な色弱者(2色覚者)は、男子人口の約5%と推定されており、決して少ない比率ではない。従来から色覚補助ツールは数多く考案されているが、2色覚者に3色覚者の色対比の感性を伝えることは困難であった。
そこで、本研究では、3色覚者が主として利用している「赤-青緑」の色対比を、2色覚者が知覚し易い「黄-青」の色対比に変換し、原画像と変換画像とを任意のタイミングで「動的に」切り替えて表示する手法を考案した。評価実験の結果、色対比の感性を含めて効果的な補助が可能であることを確認した。
(3)ADサイマル放送におけるアスペクト変化に伴う構図と画質の関係(口頭発表1件)
現在、モバイル放送や地上波デジタルなど、同一コンテンツを制作者の意図とは異なるアスペクト比で視聴する機会が増えている。そこで、視聴者が構図から受ける印象の変化について検討した。画面構成に時間的変化のない静止画と変化のある動画では劣化傾向が異なることなどを明らかにした。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 学会発表 (5件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 視覚と情報表示-研究紹介から-2011

    • 著者名/発表者名
      大塚作一, 木原健
    • 学会等名
      画像電子学会 第255回研究会
    • 発表場所
      鹿児島県鹿児島市(招待講演)
    • 年月日
      2011-03-03
  • [学会発表] 横スクロール文字の認識効率のyaw身体回転への方向依存性2011

    • 著者名/発表者名
      岡信太郎, 鶴田崇起, 関真莉奈, 木原健, 大塚作一
    • 学会等名
      日本視覚学会冬季大会
    • 発表場所
      東京都新宿区
    • 年月日
      2011-01-20
  • [学会発表] Artificial hue adaptation : Novel Technique to help easy color discrimination for dichromatic vision preserving color saturation2010

    • 著者名/発表者名
      S.Ohtsuka, S.Suzuki, S.Oishi, S.Oka, S.Fukumoto
    • 学会等名
      17th International Display Workshops(IDW 2010)
    • 発表場所
      福岡県福岡市
    • 年月日
      2010-12-01
  • [学会発表] フェロー記念講演(画像通信における視覚特性の応用と評価-画質評価や立体視を例として-)2010

    • 著者名/発表者名
      大塚作一
    • 学会等名
      映像情報メディア学会 ME研究会
    • 発表場所
      福井県あわら市
    • 年月日
      2010-10-25
  • [学会発表] ADサマイマル放送におけるアスペクト変化に伴う構図と画質の関係2010

    • 著者名/発表者名
      吉田直樹, 永田壮, 福元伸也, 大塚作一
    • 学会等名
      電子情報通信学会 IMQ研究会
    • 発表場所
      富山県富山市
    • 年月日
      2010-08-27
  • [備考]

    • URL

      http://vis.ibe.kagoshima-u.ac.jp/vhilab/

  • [産業財産権] 表示制御装置、表示制御方法、プログラム及び記録媒体2011

    • 発明者名
      大塚、木原
    • 権利者名
      鹿児島大学
    • 産業財産権番号
      特願2011-7750
    • 出願年月日
      2011-01-18

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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