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2009 年度 実績報告書

言語モデルと数理モデルを用いた思考ゲームの記述に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21500144
研究機関九州工業大学

研究代表者

中村 貞吾  九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 講師 (40198221)

キーワードゲームプログラミング / 囲碁 / 棋譜 / 言語モデル / n-gram / ゲーム情報学
研究概要

対戦型思考ゲームをプレイする際には,プレーヤーは相手の着手からその意図や戦略を見い出し,それに応えて着手を行なっている.囲碁が別名「手談」とも呼ばれているように,対局は着手を通じたコミュニケーションであると考えることができる.本研究は,思考ゲームの中でも特に囲碁を対象として,ゲームと言語との関わりを明らかにすることを目的としている.一局のゲームは棋譜を用いて記述され,棋譜中には石の配置などの静的局面情報や着手系列によって局面がどのように変化していったかなどのゲームの進行に関する情報が全て含まれている.棋譜は,個々の着手が符号化されたテキストであるとみなすことができるので,その棋譜テキストに対して適切な言語モデルを作成することが本研究の課題の一つである.囲碁では,個々の石には先験的な役割がなく,周辺の状況や局面の進行状況に応じて石の役割が定まるため,(1)着点の盤面上の絶対位置,(2)直前の相手方の着手と現在の着手との位置関係,(3)着点の周囲の配石状況の3つの観点から着手を特徴づけて符号化し,棋譜テキストを構成する.約2万局のプロ棋士の棋譜を符号化して得られた棋譜テキストに対して,n-gramに基づく確率的言語モデルを構築し,それを用いた着手予測実験を行なった結果,1位正解率約35%,10位以内の正解率約72%を達成した.また,囲碁は,最善手以外にも多くの次善手が存在すると言われるゲームであるが,この確率モデルを用いることによって,次善手の候補着手数を減少させることができた.そして,着手に対する評価値の分布が,棋譜中の着手の解説を行なう際の解説対象の着手の発見に利用できる可能性を示した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 棋譜解説を目的とした囲碁棋譜からの着手情報の抽出2010

    • 著者名/発表者名
      中村貞吾
    • 学会等名
      第4回エンターテイメントと認知科学シンポジウム
    • 発表場所
      電気通信大学
    • 年月日
      2010-03-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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