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2011 年度 実績報告書

言語モデルと数理モデルを用いた思考ゲームの記述に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21500144
研究機関九州工業大学

研究代表者

中村 貞吾  九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 准教授 (40198221)

キーワードゲームプログラミング / 囲碁 / 棋譜 / 言語モデル / n-gram / ゲーム情報学 / 組合せゲーム理論
研究概要

対戦型思考ゲームをプレイする際には,プレーヤーは相手の着手からその意図や戦略を見い出し,それに応えて着手を行なっている.囲碁が別名「手談」とも呼ばれているように,対局は着手を通じたコミュニケーションであると考えることができる.本研究は,思考ゲームの中でも特に囲碁を対象として,ゲームと言語との関わりを明らかにすることを目的としている.一局のゲームは棋譜を用いて記述され,棋譜中には石の配置などの静的局面情報や着手系列によって局面がどのように変化していったかなどのゲームの進行に関する情報が全て含まれている.棋譜は,個々の着手が符号化されたテキストであるとみなすことができるので,その棋譜テキストに対して適切な言語モデルを作成することが本研究の課題の一つである.囲碁では,個々の石には先験的な役割がなく,周辺の状況や局面の進行状況に応じて石の役割が定まるため,(1)着点の盤面上の絶対位置,(2)直前の相手方の着手と現在の着手との位置関係,(3)着点の周囲の配石状況の3つの観点から着手を特徴づけて符号化して棋譜テキストを構成した.N-gramに基づく確率言語モデルを用いた着手予測結果と,モンテカルロシミュレーションに基づく局面評価結果を対照させて棋譜中の好手の判別を行った結果,単純なパターンのみを用いた着手予測よりも,N-gramに基づく確率言語モデルによる着手予測のスコア順位を用いる方が,好手とそれ以外の着手との区別に有効であることがわかった.また,囲碁の対局中に現れる対局者の棋風と棋譜中の着手との関係性について調査し,棋風を形成する特徴要素についての分析を行った結果,模様・厚みや攻撃性に関するいくつかの特徴要素を発見した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 局面評価とパターンによる着手予測を用いた囲碁の好手の判別2011

    • 著者名/発表者名
      中西惇, 中村貞吾
    • 雑誌名

      第16回ゲームプログラミングワークショップ2011

      巻: 1 ページ: 108-111

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 囲碁AI作成に向けた棋風を形成する要素に関する統計的分析2011

    • 著者名/発表者名
      渡邉裕, 中村貞吾
    • 雑誌名

      第16回ゲームプログラミングワークショップ2011

      巻: 1 ページ: 62-67

    • 査読あり
  • [学会発表] 囲碁棋譜における好手の判別2012

    • 著者名/発表者名
      中西惇, 中村貞吾
    • 学会等名
      情報処理学会九州支部火の国シンポジウム2012
    • 発表場所
      九州工業大学(福岡県)
    • 年月日
      2012-03-15
  • [学会発表] 局面評価とパターンによる着手予測を用いた囲碁の好手悪手の判別2011

    • 著者名/発表者名
      中西惇, 中村貞吾
    • 学会等名
      第64回電気関係学会九州支部連合大会
    • 発表場所
      佐賀大学(佐賀県)
    • 年月日
      2011-09-26
  • [学会発表] 囲碁における棋風を形成する要素に関する統計的分析2011

    • 著者名/発表者名
      渡邉裕, 中村貞吾
    • 学会等名
      第64回電気関係学会九州支部連合大会
    • 発表場所
      佐賀大学(佐賀県)
    • 年月日
      2011-09-26

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公開日: 2013-06-26  

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