研究概要 |
1. 人物領域のインデックス化 研究目的にあるような補完処理を行なうためには,人物領域の事例データが大量に必要である.また,動的背景のモデリングのためにも長時間観測した映像データが必要である.そのため,固定カメラを利用して,研究期間中に大量の映像データを収集した.前述したように,背景抽出精度と人物領域抽出精度はトレードオフの関係にあり,背景モデルが複数になると,画像の色空間中での背景が占める割合が増え,結果として,人物の抽出精度が落ちてしまう.そのため,人物領域の安定な抽出が困難となってくる.そこで,本研究では,このような人物領域の欠損に対して事例データベース中の事例パターンを用いて補完を行なうことで安定な領域の抽出を目指した 事例データベースは,人物領域欠損パターンデータと人物領域完全パターンの組み合わせで登録した.データベースの検索キーは,入力画像と背景画像からの差分により得られた人物像である.この検索キーを用いて入力画像の人物像と近い事例パターンを探し出し人物領域完全パターンと置換えることで,安定な抽出を試みた.しかしながら,全ての人物像のパターンを事例として集めることは困難であり,また,多少の入力パターンの変動を許容したモノでなければ最終的な抽出精度が期待できない.そこで,人物パターンから特徴量を取り出し,インデックス化することである程度の入力パターン変動を吸収する.本サブテーマでは,どのような特徴量をとり出せば,人物領域を正確に補完できるかを検討した
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