研究課題
前年度に引き続き、圧縮データからの特徴抽出の改善を検討した結果、圧縮データからの特徴記述子として、色多様体マッチング法を確立した。様々な色分布の評価実験では、相互部分空間法よりも高い識別率を示すのに加え、従来技術のSCDやDCDよりも記述量・処理時間・識別率の点での優位性が確認された。画像検索では、画像検索では、画像処理の基礎である木構造表現による大規模画像データベース検索に関する研究に空間充填曲線の導入を検討して新たな方法を見いだした。これは、空間充填曲線の一種であるヒルベルト曲線を利用し、近傍保存性の高い1次元直線上に写像することにより、多次元特徴空間におけるクラスタ形成を高速かつ高精度に行う方式である。大規模画像検索において研究されているBag-of-Feature(BOF)を拡張し、ヒルベルト走査型BOFを提案しているが、様々な走査方法の適用、クラスタリングの方法を検討することにより、記憶容量の削減および計算量の削減がどの程度の効果があるかを明らかにした。大規模画像データベース(ImageNetなど)を用いた画像検索実験の結果、提案手法が従来手法よりどの程度改善できるかを示した。秘匿データのデータ通信においては、従来からDES暗号、AES暗号などが広く用いられているが、本研究では、空間充填曲線を用いた。予め鍵を共通化して暗号化を行う新たな共通鍵暗号方式を開発した。これは空間充填曲線の一種であるヒルベルト曲線により、曲線の種類が爆発的に増大する性質を利用するものである。この特徴を用いて、8次元以上のものを利用して、新たな其通鍵暗号方式を構築した。国際標準化方式DES暗号やAES暗号と比較した定性的評価により、本手法がより頑健性の高いものであることがわかった。
すべて 2011
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (2件)
Proc.of 12th. IAPR Conference on Machine Vision Applications (MVA2011)
巻: (CD-ROM) ページ: 320-323
巻: (CD-ROM) ページ: 287-290
IEICE Transactions on Information and Systems
巻: E94-D ページ: 1260-1268
巻: E94-D ページ: 1663-1670
Proceedings of IEEE International Conference on Image Processing (ICIP)
巻: (CD-ROM) ページ: 1733-1736
Proc.of IAS2012 Information Assurance and Security (IAS)
巻: (CD-ROM) ページ: 275-279