研究概要 |
識別モデルと平均場生成モデルの融合手法を使って以下のテーマについて研究を行った。第一は,対称多項式カーネルを自製し,マルコフランダムフィールドのエネルギー関数として定式化することで,大きな記憶容最をもつ生成モデルを構築し,画像のカテゴリ識別に応用した。画像のカテゴリ識別に対し,このモデルを応用し,SVMや階層型ディリクレモデルと比べて,3-5%識別性能が上がることを確認した。第二はビデオ画像認識に対し,特徴を疎なオプティカルフローをベースにした渋滞の方法に対し,ノイズに弱い欠点を補うため,それを補完するST-PETCH特徴量を併用することで認識精度を上げた。選択された時点の特徴に対し,識別器としてSVMを用いて高速な処理を実現した。第三に,インターネット上の情報分類の手法として,大量の画像をカテゴリに分類する手法についての研究を行った。一般に画像データクラスはラベルと入力空間の直積空間である高次元空間の部分多様体上に分布している.ラベルデータと大量の非ラベルデータから画像分類する場合,この多様体が十分ななめらかさを持つ条件で半教師付き学習を行うことができる.本論文では,クラスタリングを用いて,多様体上の複数の代表点近傍でのサブセットグラフラプラシアンを構成し,なめらかさの指標として用いることで高速で精度のよい半教師あり学習によるカテゴリ分類を行った.従来法では,全データでグラフラプラシアンを構成したため計算量が膨大になった.提案手法では高速かつ高精度な分類手法を与えることが示された.第四に,画像中の自動車の一を推定する手法について,生成モデルと識別モデルの融合による方法であるレリバンスベクトルマシンを適用し,従来法より高い精度を得ることに成功した。最後に遺伝子情報から腫瘍診断を行う問題に,SVMと進化論的計算法の合成により,従来法よりも高精度な結果を得た。
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