研究課題/領域番号 |
21500221
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
上村 龍太郎 東海大学, 情報教育センター, 教授 (80176643)
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研究分担者 |
竹内 晴彦 産業技術総合研究所, ヒューマンライフテクノロジー研究部門, 主任研究員 (00357401)
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キーワード | ニューラルネットワーク / 自己組織化マップ / 特徴抽出 / 情報理論 / エントロピー / 相互情報量 / エンハンスメント / 内部表現 |
研究概要 |
本研究では、ニューラルネットワーク(特に競合学習)が学習によって獲得した内部表現を明確に解釈する新しい方法を提案することを目的とした。この解釈とは、ニューラルネットワークのすべての構成要素・要素結合の意味と機能を理解すると考える。 2010年度の研究内容は、次の3項目に要約できる、すなわち、エンハンスメント法の変数選択への応用、成長型ネットワークへの応用、そして、エンハンスト法による結果のより正確な評価である。 まず、エンハンスメント法の変数選択への応用である。特定の変数に注意を向ける、すなわち、ある変数をエンハンスすることによって生ずる相互情報量の変化を見ることによって、その変数の重要性を測定することができる。得られた重要な変数は、実際に学習する際に大きな役割を果たすが実験によって確かめられた。 次に、エンハンスト法の成長型ネットワークへの応用である。成長型ネットワークでは、最小構成のネットワークからスタートし、次第にその複雑さを増して行く。エンハンスメント法を導入すると、最も重要なユニットで構成されているネットワークからスタートし、重要性の高い順番にユニットをに付加させることができる。得られたネットワークは、通常のネットワークより高い能力を示した。 最後に、エンハンストメント法による結果の厳格な評価である。これまでは、評価には伝統的な評価測度を用いており、従来の方法との差異を明確にすることが困難であった。本年は、最新の評価尺度、たとえばtrustworthinessとcontinuity等を導入し、エンハンスメント法の結果をよりよく評価することが可能となった。
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