研究課題
本研究では網膜、視覚系大脳皮質のV1野、MT野、MST野、小脳などに見られる神経系ネットワークの非対称性の構造に注目し、視覚情報の生成がいかになされるか、生成された情報がどのように保存されるか、そして視覚系の上位レベルでどのように再構築されるかを明らかにする。われわれは、今まで、非対称構造を持つ神経系ネットワークが、動きの刺激入力に対して、その方向性と動きの速さに対して、敏感であることを計算論から導き出してきた。本研究では、基本構造と見なされる非対称性でかつ非線形性の回路構造がV1野での動きに対するベクトルの生成、MT野での冗長性を有した、より強いベクトルの生成と近傍を考慮した相対ベクトルの生成、そして、MT野に続くMST野でのベクトル場の生成を、これらの構造と新たに展開する方法論から導き出される機能を計算論的に明らかにすることである。この研究課題に対して、V1野よりも、MT野での冗長性を有した、より強いベクトルの生成ができることを、計算論的に明らかにした。また、本研究で取り上げる階層ネットワークでのベクトル生成という目標を想定した場合、回路中に選択的な経路の形成を示しており、計算論的手法から、神経情報の経路選択を示すことができた。最後に、非対称性を持つ回路の情報の分散化処理が一つの特徴であり、情報の分散化処理が全体の情報処理とどのような関係を有するかについての考察の研究を分類というラフ集合をベースとする、一般的立場から研究結果を得た。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件)
Proc.3^<rd> Int.Symposium on Applied Informatics(May)
巻: (In printing)
Proc.IEEE/ACIS Int.Conf.on Computer & Inf.Science IEEE Computer Society Pub.
情報処理学会論文誌
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