研究概要 |
本研究の目的は,任意画像を任意倍率で,かつ高速で高品質な拡大画像を得ることの出来る実時間映像拡大処理システムの開発である. その実現には,(1)画像拡大アルゴリズムの適正化と高速化(2)適確な局所エッジパターンの抽出(3)コードブックとファジィ推論等の応用方法の検討(4)ハードウェア化する為の適正な回路設計である. 本年度は,上記の研究を具体化する全体像を考察し,その中で重要な要素である高画質で高速な画像拡大アルゴリズムを主に検討してきた. 具体的には局所エッジパターンを考慮した画像拡大法を考察し,国際会議PSIVT2010 (2010 Fourth Pacific-Rim Symposium on Image and Video Technology)での「Hierarchal Predefined Codebook for High-Frequency Component Augmentation Image Enlargement」の発表並びに,論文誌(OPTICAL REVIEW vol.17,No5)において「Image Enlargement with High-Frequency Component Augumentation Based on Predefined Codebook Describing Edge Blurring Properties」を公表した. さらに,上記のアルゴリズムを基に,引続き高速化の為にFPGAボード等を用い,ハードウェアに適した研究開発を行い良好な結果を得た. 特に,高速画像拡大処理を行うにあたり,ハードウェア化は必須条件であるが,ソフトウェア上での手法をそのままハードウェア化することは大変な困難を要するが,この問題点を検証評価する.
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