研究課題/領域番号 |
21500244
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
松尾 賢一 奈良工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (10259913)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 文字スポッティング / 文字情報探索 / 情景画像 / システム開発 |
研究概要 |
本研究は,我々が文字情報を取得する何気ない行動プロセスを,OCRを用いた情景中の文字パターンを認識するシステムに導入することを目的としている. 研究目的に対して現在以下の2つの研究に取り組んでいる. 1) 文字駆動型ロボットの開発:本研究経費で購入したカメラ付き移動用ロボットを用いて,文字情報が存在する位置へのカメラの着目,確実に文字情報が認識できるまでの距離への自走移動,文字情報を認識してその文字情報の意味に従って,ロボットが自動行動させる研究を実施する. 2) 携帯端末を用いた情景画像中の文字情報の電子化システムの開発:携帯端末のカメラを用いて情景画像中に存在する様々な文字情報をOCR を利用して電子化する前処理(文字と背景を良好に分離する)アプリケーションを開発し,その実用性,有効性を明らかにする. 1)に対しては,ロボットの移動動作およびカメラ制御プログラムの開発を行った.さらに,ロボット搭載カメラから文字情報を取り込んだときの簡単な文字認識精度の実験を実施した.2)に対しては,情報端末で認識が困難である文字情報の種別分析と,多色文字あるいは多色背景を持つ情景中の文字情報の認識を容易にする前処理アプリの開発を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
文字駆動型ロボットの開発においては,ロボットから取り込んだ文字情報を認識し,認識結果をロボットの行動にフィードバックさせるプログラム開発に遅れが生じている. 遅れが生じてる理由として,移動用ロボットの制御コードの理解に時間がかかっていることとロボットから取り込んだ入力画像中の文字情報の認識と認識結果に基づく,一連のロボット動作ルーチンがまだ開発中のためである. 情報端末による文字情報の電子化前処理アプリの開発においては,計画通り開発が進んでいるが,まだ文字と背景部を分離するパラメータ設定が手動で自動化まで至っていないため,以後も改善が必要である.
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今後の研究の推進方策 |
文字駆動型ロボットの開発におけるプログラム開発に遅れについては,開発進度を早める以外に方法はないと考えられる. ある程度,移動プログラムが完成できれば,早急に文字認識精度を確認の上,文字情報を用いたロボットの移動実験を推進する. 情報端末による文字情報の電子化前処理アプリの開発においては,さらなる文字と背景領域を良好に分離できるように,アルゴリズムの改良を続けていく.
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