研究概要 |
社会現象や心理現象を扱う様々な学問分野あるいは応用分野で,2者関係を示すデータは多種多様に存在し,それらを分析する需要は多い。2者間の類似性,混同率,連関性,心理的距離を示すデータは,総称として「関連性データ」と呼ばれる。様々な分野で取り扱われる関連性データであるが,分野によってはデータの持つ性質が全く異なる。当然ながら,量的な場合もあれば質的な場合もあるし,対称な場合もあれば非対称な場合もある。さらに最近では,多元であるもの,多相であるもの,非常に大きなサイズのデータ,非常にスパースなデータの解析の必要性もでてきている 本研究では,様々な関連性データのうち特にシンボリックデータとよばれるデータの関連性に着目して,いくつかの新たな指標や分析法の提案を行った.具体的には,ヒストグラムデータ,区間値データ,分布値データに対する新たな手法を提案した. 具体的には以下のテーマについて研究を行った. ○区間値データ,ヒストグラム値データ,分布値データの関連性尺度の提案 ○区間値データの回帰分析法の提案 ○区間値非類似性データの多次元尺度構成法の提案 ○区間値非類似性データのクラスタリング法の提案 ○分布値非類似性データのクラスタリング法の提案 その成果は,ISI2009,日本行動計量学会第37回大会など国内外の学会で発表した.
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