研究概要 |
本年度は,様々な関連性データのうち特にシンボリックデータとよばれるデータの解析法を中心に,いくつかの新たな分析法の提案を行った.シンボリックデータとは,データの表現を一般化するための概念であり,従来のデータでは,データ点が実数空間の一点で表現されるのに対して,シンボリックデータではデータ点の値としてシンボリックオブジェクトといわれる区間値,多値,modal値などを仮定している.シンボリックデータ解析は,シンボリックデータに対する解析手法であり,従来のデータ解析手法をシンボリックデータに対するものへと拡張するものとなっている.本研究においては,ヒストグラムデータ,区間値データ,分布値データに対する新たな手法を提案した. 具体的には以下のテーマについて研究を行った. ○ヒストグラム値データ間のmodal値非類似性の提案 ○区間値非類似性データの超球モデル多次元尺度構成法の提案 ○Mixed Feature-typeシンボリックデータに対するクラスタリング法の提案 ○分布値非類似性データの非階層クラスタリング法の提案 ○ヒストグラム値データの主成分分析法の提案 その成果は,COMPSTAT2010, GfKl2010, 10^<th> China-Japan Symposium on Statistics,日本行動計量学会第38回大会など国内外の学会で発表した.
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