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2011 年度 実績報告書

低分子量G蛋白質Rhebを介するスパイン形態制御のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 21500332
研究機関公益財団法人東京都医学総合研究所

研究代表者

杉浦 弘子  公益財団法人東京都医学総合研究所, 基盤技術研究センター, 基盤技術研究職員 (40162870)

研究分担者 田中 秀和  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70273638)
キーワードrheb / 自閉症
研究概要

結節性硬化症ニューロンのスパイン形成を回復する方法を探索し、Rheb結合蛋白質(Rheb-binding protein,Rbp)を見出した。Ekerニューロンのスパイン形態異常におけるRbpの役割を解析した。
1)Rbpとスパイン形成:Rbpをノックダウンすると、フィロポディアがスパインへ分化し、vGlutlで染色される興奮性シナプスを形成した。
2)RhebとRbpの結合:ラットの脳からRbpを免疫沈降し、Rhebも共沈降することを確認した。さらに、Rheb-GTPあるいはRheb-GDPのどちらがRbpと結合し易いかを調べるため、HEK293細胞にそれぞれのrheb変異体(GTP型Q64V,GDP型D601)を遺伝子導入し、Rbpとの結合親和性を比較した。その結果、GDP型RhebがRBPとより強固に結合することがわかった。
3)Rbpの量的変動とスパイン形成:Rbpを過剰発現するとフィロポディアが増加することから、ニューロンの成熟につれてRbp量が減少する事が示唆される。シナプス分画において、野生型とEkerのRbp量を比較したところ、EkerのシナプトニューロソームにおけるRbp量は野生型に比べて増加していることが明らかになった。
4)Rbp制御によるスパイン形成メカニズム:Rbpがどのようなメカニズムでスパイン形成を回復するかを分子レベルで明らかにする。今年度は、Rbpのどのドメインがスパイン形成を抑制するかを欠失変異体を発現させることによって決定した。さらに、そのドメインと相互作用するスパイン形成制御因子の解析を始めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画していた実験はすべて終わり、ほぼ順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後は、mTOR非依存的なrheb結合蛋白質を介するスパイン形成機構について詳細に解析する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] p38 MAP kinase inhibitors as potential therapeutic drugs for neural diseases2011

    • 著者名/発表者名
      Yasuda S, Sugiura H, Tanaka H, Takigami S, Yamagata K
    • 雑誌名

      Cent Nerv Syst Agents Med Chem

      巻: 11(1) ページ: 45-59

    • URL

      http://www.eurekaselect.com/87633/article

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Endothelial microsomal prostaglandin E synthase-1 facilitates neurotoxicity by elevating astrocytic Ca2+ levels2011

    • 著者名/発表者名
      Takemiya T, Matsumura K, Sugiura H, Yasuda S, Uematsu S, Akira S, Yamagata K
    • 雑誌名

      Neurochem Int

      巻: 58(4) ページ: 489-96

    • DOI

      10.1016/j.neuint.2011.01.003

    • 査読あり
  • [学会発表] TSC変異モデルにみられる興奮性シナプス形成異常のメカニズム2011

    • 著者名/発表者名
      安田新、杉浦弘子、樋野興夫、山形要人
    • 学会等名
      第54回日本神経化学会大会
    • 発表場所
      山代
    • 年月日
      2011-09-26
  • [学会発表] カイニン酸刺激による樹状突起スパイン退縮の分子メカニズム2011

    • 著者名/発表者名
      安田新、杉浦弘子、竹宮孝子、田中秀和、山形要人
    • 学会等名
      第34回日本神経科学学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2011-09-16
  • [学会発表] 自閉症モデル動物における樹状突起スパイン形成異常のメカニズム2011

    • 著者名/発表者名
      安田新、杉浦弘子、樋野興夫、山形要人
    • 学会等名
      第33回日本生物学的精神医学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-05-23
  • [図書] Mek3 (in Encyclopedia of Signaling Molecules)

    • 著者名/発表者名
      Yasuda S, Sugiura H, Yamagata K
    • 出版者
      Springer Verlag(in press)

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公開日: 2013-06-26  

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