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2010 年度 実績報告書

可溶性タンパク質によるシナプス小胞開口放出の制御

研究課題

研究課題/領域番号 21500346
研究機関新潟大学

研究代表者

阿部 輝雄  新潟大学, 脳研究所, 准教授 (50010103)

キーワード神経伝達物質放出 / 可溶性タンパク質 / シナプス小胞
研究概要

1.Munc18-1のnullノックアウト・マウスは生後すぐに死亡するため、そのin vivo機能の追究は難しい。Munc18-1のfloxedマウスをグルタミン酸受容体GluRγ1遺伝子にCreをノックインしたマウスと交配して、海馬CA3特異的にMunc18-1遺伝子欠損マウス(γ1Cre/+,Munc18-1^<flox/flox)を得た。このマウスでは生後1週以降はほぼCA3錐体細胞に限局してMunc18-1遺伝子が欠損する。生後2週ではすでにCA3錐体細胞の大部分が脱落しており、生後1週間でも、CA3の錐体細胞の一部に変性が見られる。ホモ型マウスは20週前後から正常な姿勢を保てなくなり、調べた全個体が19-26週で死亡した。これはおそらく成長に伴い、CreがCA3以外の部分でも発現したことによると思われる。
2.上記と同様に海馬CA3特異的にトモシン1遺伝子を欠損したマウスを作製した。このマウスは外見上、身体的、行動的異常は観察されない。また、発達に伴う体重増加、寿命でもfloxedマウスと比較して有意差はない。Shaffer側枝-CA1錐体細胞間でのシナプス伝達は増大する傾向が見られた。
3.サイトゾルタンパク質シナフィン(別名コンプレキシン)は、神経伝達物質放出のCaセンフサーであるシナプトタグミン1(Syt1)とCaイオン非存在下でも直接結合する。SNARE複合体が共存すると、この結合は顕著に増加する。しかし個々のSNAREタンパク質が共存しても変化はない。これらの結果から、シナフィンはCaチャネルを通したCaイオン流入の前にSyt1をSNARE複合体に動員する役割を持つと推測される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] シナフィン/コンプレキシンの神経伝達物質放出における役割2010

    • 著者名/発表者名
      阿部輝雄、得丸博史
    • 雑誌名

      生体の科学

      巻: 61 ページ: 530-531

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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