研究課題
基盤研究(C)
褐色で不溶性のメラニン様色素(ニューロメラニン、NM)が、ヒトやほ乳類の中枢神経系(中脳の黒質および青斑核のカテコール作動性ニューロン)に存在している。さらに最近、我々は脳内被殻、前運動野皮質、小脳などにNM様色素が存在することを発見した。しかしながら、その構造や機能は単離の困難さや適切な生化学的モデル化合物がないため不明な点が多い。また、この色素がパーキンソン病の病因に重要な役割をしていると関連づけられているが、詳細は不明である。我々は、NMの生合成過程ならびに加齢現象を調べる目的で、ドーパミン(DA)とシステイン(Cys)をさまざまな比率でチロシナーゼ酸化し、得られた合成NM色素を経時的に化学的分解法を使って分析し、分解生成物を定量解析した。その結果、神経毒性を示す物質がNMの生成過程でNMに捕捉されることがわかった。また、加齢過程を模倣した実験から、天然のNMは、DAとCysを2 : 1で酸化して得られた合成NMを37℃で40日間加熱したものに近いことがわかった。この研究から天然NMの構造を模倣した合成NMの調製法を確立することができ、NMの生理学的役割を解明する研究に利用できることが期待される。
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