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2012 年度 実績報告書

モノアミン・セクレチンで制御されるシナプス伝達とその異常

研究課題

研究課題/領域番号 21500375
研究機関日本医科大学

研究代表者

齋藤 文仁  日本医科大学, 医学部, 准教授 (20360175)

研究分担者 永野 昌俊  日本医科大学, 医学部, 講師 (60271350)
研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード小脳皮質 / GABA / シナプス / 修飾作用 / セクレチン
研究概要

神経細胞間で営まれるシナプス伝達の異常は個体レベルでどのような異常(病態)として表現されるかを明らかにすることを最終目標とした。そのために正常な状態で備えられている機能の解明と、その知見を応用することによって、病態の理解、治療方法の開発に貢献することが出来ると考えた。
本研究は小脳皮質に焦点をおき、発達障害性疾患である自閉症の病態理解に貢献できる研究を目指した。これまでの我々の実験でセクレチンによるGABA放出増強作用が小脳皮質において、不均一に起こり、その規則性もつかめないままであった。具体的に発達変化や小脳小葉依存的な差異を検討したが、有意な差を認めることが出来なかった。しかし、新たな知見として、小脳皮質GABA作動性介在神経細胞の神経終末において、cAMP-PKA系シグナル伝達以外に脂質代謝を介したIP3産生とそれに続く細胞内Ca2+上昇を示す結果を得た。すなわち、他研究機関による報告ではPKAによるリン酸化がシナプス増強作用に重要だとされてきたが、PKA阻害薬存在下でもGABA放出増強作用を有することを認めた。また、Ca2+-ATPアーゼ阻害薬によりセクレチンのGABA放出増強作用が有意に抑制されたことから、神経終末におけるCa2+小胞からのCa2+放出がGABA放出増強作用に関与している考えた。これらの結果は、既知のセクレチンを介する情報伝達経路と異なる、新たなシナプス修飾作用の可能性が示された。また、神経終末部における何らかのタンパク質発現の不均一性がシナプス修飾作用の不均一性を説明する可能性を考えて、さらなる神経軸索上の責任部位を同定する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Electrophysiological and pharmacological properties of GABAergic cells in the dorsal raphe nucleu2013

    • 著者名/発表者名
      Gocho Y
    • 雑誌名

      Journal of Physiological Sciences

      巻: 63 ページ: 147-154

    • DOI

      10.1007/s12576-012-0250-7

    • 査読あり
  • [学会発表] マウス背側縫線核に おけるニューロンの電気生理学的特性2013

    • 著者名/発表者名
      牛腸義宏
    • 学会等名
      日本生理学会大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀
    • 年月日
      20130327-20130329
  • [学会発表] 縫線核における GABA 作動 性ニューロンの形態的特徴と電気生理学的特性の解析2012

    • 著者名/発表者名
      牛腸義宏
    • 学会等名
      日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      20120918-20120921
  • [学会発表] 小脳核苔状線維におけるモノアミン作動性受容体のク ロストーク2012

    • 著者名/発表者名
      齋藤文仁
    • 学会等名
      活性アミンに関するワークショップ
    • 発表場所
      北海道医療大学
    • 年月日
      20120824-20120824
  • [図書] Handbook of the Cerebellum and Cerebellar Disorders (分担)2012

    • 著者名/発表者名
      Saitow F
    • 総ページ数
      2424
    • 出版者
      Springer

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公開日: 2014-07-24  

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