研究課題
申請者らが以前に発見し報告したミツグミン23(MG23)は小胞体と核膜に発現する機能不明な23kDaの膜タンパク質である。MG23は様々な細胞系で検出され、骨格筋、心臓、脳といった興奮性組織で発現が顕著である。本研究はMG23の機能解明を目指す基礎研究であるが、得られる成果は医薬領域での病態解明や創薬への応用の可能性を秘めている。MG23の機能解明を目指して、イーストによる組み換えMG23タンパク質の大量培養、精製の系を立ち上げた。His-tag及びMG23特異抗体による2段階のアフィニティー精製により純度の高い精製タンパク質が得られた。まずはじめに化学架橋剤を用いて何量体かを調べたところ6量体構造が示唆された。そこでこの情報と精製タンパク質の電子顕微鏡観察像を用いて単粒子解析を行い、MG23は6回対称構造で中心に穴のあいたボウル様の構造をとることを予想した。さらに、精製タンパク質の電気生理的解析により、電位依存性のカリウム、カルシウム透過能を備えた陽イオンチャンネルであることを見出した。MG23の細胞死との関連について解析を進行中である。複数の培養細胞でcDNA強制発現を実施し恒常的発現細胞株の樹立を遂行中である。
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