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2011 年度 実績報告書

好塩基球の恒常的欠損マウスおよび誘導型欠損マウスの開発と免疫応答の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21500395
研究機関財団法人東京都医学総合研究所

研究代表者

松岡 邦枝  財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, 主席研究員 (40291158)

研究分担者 設楽 浩志  財団法人東京都医学総合研究所, 基盤技術研究センター, 基盤技術研究職員 (90321885)
キーワード好塩基球 / IgE / アレルギー / トランスジェニックマウス / Cre-loxP / ジフテリア毒素 / 疾患モデル / TRECK法
研究概要

近年、好塩基球の新しい機能が続々と発見され、生体防御におけるその役割の重要性が注目されている。本研究では、好塩基球特異的な機能を解析するための新しいツールとして、標的細胞ノックアウト法(TRECK法)をCre-loxPシステムに応用し、好塩基球(FcεRIα^+CD49b^+)の恒常的欠損マウスおよび誘導型欠損マウスを開発することを目的とした。すなわち、CD49bプロモーターでNCreの発現を制御するTgマウス[CD49bプロモーター-NCre]((1))とloxP配列の下流に配したジフテリア毒素Aフラグメント(DTA)あるいはジフテリア毒素受容体(DTR)の発現をFcεRIα^プロモーターで制御するTgマウス[FcεRIα^プロモーター-loxP-neo-loxP-DTA]((2))および[FcεRIα^プロモーター・loxP-neo-loxP-DTR]((3))を作製し、(1)と(2)あるいは(1)と(3)を交配することによりダブルTgマウスを作製することを基本原理とした。
C57BL/6Nを背景としそ3種のTgマウスを樹立((1)6系統、(2)3系統、(3)6系統)した。Tgマウス(1)は、6系統全てで脾臓由来CD49b^+細胞においてNCre mRNAが発現しており、特に発現の強かった系統を用いてダブルTgマウスの作製を行うこととした。Tgマウス(2)は3系統全てで子孫が得られず、繁殖できなかった。Tgマウス(3)と初期胚でCreを発現するEIIa-Creマウスを交配してダブルTgマウスを作出し、脾臓細胞を材料としたRT-PCRを行った結果、予想通りFcεRIα^+細胞でDTR mRNAが発現していることが確認できた。このダブルTgマウスにジフテリア毒素(DT)を腹腔内投与すると、末梢血好塩基球は50%以下に減少した。さらに、Tgマウス(1)とTgマウス(3)を交配して作出したダブルTgマウスにDTを投与したところ、期待通り末梢血好塩基球が約40%に減少していた。
本研究で樹立したDTR発現型ダブルTgマウスは、DTの投与により誘導的に好塩基球を傷害することができ、好塩基球の生体内における機能の解析に有用である。また、TRECK法とCre-loxPシステムを組み合わせることで、マウス生体内の様々な細胞を標的とすることが可能であることが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Selective depletion of mouse kidney proximal straight tubule cells causes acute kidney injury2012

    • 著者名/発表者名
      Sekine M, Monkawa T, Morizane R, Matsuoka K, Taya C, Akita Y, Joh K, Itoh H, Hayashi M, Kikkawa Y, Kohno K, Suzuki A, Yonekawa H
    • 雑誌名

      Transgenic Res

      巻: 21 ページ: 51-62

    • DOI

      DOI:10.1007/s11248-011-9504-z

    • 査読あり
  • [学会発表] Characterization of candidate genes associated with 2,4-dinitrofluorobzene-induced atopy-like dermatitis in NC/Nga2011

    • 著者名/発表者名
      Ozaki M
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2011-12-14
  • [学会発表] TRECK法による近位尿細管S3領域の特異的破壊と腎疾患2011

    • 著者名/発表者名
      米川博通
    • 学会等名
      第25回モロシヌス研究会
    • 発表場所
      ホテルベルナティオ(新潟県)
    • 年月日
      2011-07-09
  • [学会発表] TRECK法による誘導型好塩基球破壊マウスの樹立と免疫応答の解析2011

    • 著者名/発表者名
      松岡邦枝
    • 学会等名
      第58回日本実験動物学会総会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都)
    • 年月日
      2011-05-26

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公開日: 2013-06-26  

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