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2011 年度 実績報告書

CBMを利用したキチンを基盤とする新規細胞培養用マトリックスの創製

研究課題

研究課題/領域番号 21500423
研究機関東京工業大学

研究代表者

中村 聡  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (50227899)

キーワードCBM / キチン / マトリックス / キチナーゼ / 再生医療 / フィブロブラスト / RGD配列 / PHSRN配列
研究概要

本研究では,好アルカリ性細菌J813株が生産するキチナーゼ(ChiJ)に含まれるフィプロネクチンタイプIII様ドメイン(FnIIID)やキチン結合ドメイン(ChBD)といった付加ドメインを用い,キチンを基盤とする新規細胞培養用人工マトリックスの創製を目指す。平成21年度は,FnlllD/ChBD領域ないしChBD領域に対してRGD配列を導入した各種組換えタンパク質を調製し,それらがインテグリンと相互作用すること,そして各種組換えタンパク質を固定化した培養フラスコにマウス繊維芽細胞が接着可能であることを明らかにした。平成22年度は,上で調製した組換えタンパク質を固定化した培養フラスコ上に,インテグリンを介してヒト繊維芽細胞が接着可能であることを明らかにした。さらに,RGD配列を付加したFnlIID/ChBDおよびChBD組換えタンパク質に対し,さらに多くのRGD配列やPHSRN配列を導入することで,高いマウス繊維芽細胞接着能を有することを明らかにした。平成23年度は,ChBDのキチン結合能向上を目指し,ChBDとグルタチオンーS-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質GST-ChBDを用いたタンパク質工学検討を行った。アミノ酸置換を導入した融合タンパク質の結合解析の結果,Trp541およびTrp542がChBDのキチン結合に重要であることが明らかとなり,ChBDは当該芳香族アミノ酸を介したスタッキング相互作用により不溶性キチンと結合すると推察された。そこで,ChBDの不溶性キチン結合能の向上を目的として,分子表面に新たに芳香族アミノ酸の導入を試みた。Trp541およびTrp542と直線的に並ぶ位置にTrpを導入することで,全体としての親和性は低下したものの,キチン分子上の認識可能部位が増えたことが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Mutational analysis of a CBM family 5 chitin-binding domain of an alkaline chitinase from Bacillus sp.J8132012

    • 著者名/発表者名
      Fumiya Uni, 他
    • 雑誌名

      Biosci.Biotechnol.Biochem.

      巻: 76 ページ: 530-535

    • DOI

      10:1271/bbb.110835

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mechanism of the thermal inactivation of a MBP-fused heparinase I : Biochemical investigations and kinetic modeling2011

    • 著者名/発表者名
      Shuo Chen, 他
    • 雑誌名

      Biotechnol.Bioeng.

      巻: 108 ページ: 1841-1851

    • DOI

      10.1002/bit.23144

    • 査読あり
  • [学会発表] CBMファミリー36キシラン結合ドメインの基質結合機構と2価金属イオンの役割2011

    • 著者名/発表者名
      谷澤里沙, 他
    • 学会等名
      触媒学会
    • 発表場所
      北見工業大学(北海道)
    • 年月日
      2011-09-20
  • [図書] 酵素の開発と応用技術(今中忠行・監修)2011

    • 著者名/発表者名
      中村聡(分担)
    • 総ページ数
      309
    • 出版者
      シーエムシー出版
  • [備考]

    • URL

      http://www.nakamura.bio.titech.ac.jp/

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公開日: 2013-06-26  

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