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2010 年度 実績報告書

超微粒子プラスミド複合体を用いた腫瘍免疫遺伝子治療システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21500430
研究機関大妻女子大学

研究代表者

小山 義之  大妻女子大学, 家政学部, 教授 (00162090)

キーワード遺伝子治療 / 癌免疫治療 / GM-CSF
研究概要

我々はこれまでに、DNAの複合体にヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などのポリアニオンによる保護コーティングを施し、生体成分との非特異的な副作用を低減し、さらに希薄な条件化で得た微小な複合体粒子を、保護コーティングしたのち凍結乾燥濃縮することで、極微小なDNA複合体の安定な濃厚分散液を得ることに成功している。
昨年度は、この技術を用いて免疫賦活化サイトカインGM-CSFの遺伝子をコードしたプラスミドの極微小な複合体を調製し、それらが、坦癌モデルマウスにおいて、さらにはイヌ、ネコなどの中型動物の自然発生癌に対して著しい治癒効果を示すことを確認した。
今年度は、より高い治療効果を得るために、GM-CSFの樹状細胞分化・成熟効果を増強させる目的で、GM-CSFとIL-4との混合製剤を作成した。また、別の抗腫瘍サイトカインとして、インターロイキン-2(IL-2)をコードしたプラスミドについても同様に複合体を調製した。
坦癌モデルマウスにおける治癒実験において、IL4を加えることによる増強効果は認められず、GM-CSF単独と同等の効果であった。一方、IL-2を用いた製剤は、B16メラノーマを移植した坦癌モデルマウスにおいて、非常に高い腫瘍増殖抑制効果を持つことが確認された。
細胞、生体に対する安全性が確認されたので、イヌIL-2の遺伝子をコードしたプラスミドを合成し、これらの複合体を実際の動物臨床の場で、癌に羅患したイヌに腫瘍局所内投与し、治癒効果を調べる臨床実験を開始した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Loosening of DNA/Polycation Complexes by Synthetic Polyampholyte to Improve the Transcription Efficiency : Effect of Charge Balance in the Polyampholyte2010

    • 著者名/発表者名
      C.Yoshihara, et.al.
    • 雑誌名

      Biophysical Journal

      巻: 98 ページ: 1257-1266

    • 査読あり
  • [学会発表] Small Plasmid/PEI/Anionic Polysaccharide Ternary Complex Particles : Toxicity and Animal Clinical Study2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Koyama, et.al.
    • 学会等名
      American Society of Gene Therapy
    • 発表場所
      Washington DC, USA
    • 年月日
      20100500

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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