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2011 年度 実績報告書

超微粒子プラスミド複合体を用いた腫瘍免疫遺伝子治療システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21500430
研究機関大妻女子大学

研究代表者

小山 義之  大妻女子大学, 家政学部, 教授 (00162090)

キーワード遺伝子治療 / 癌免疫治療 / GM-CSF
研究概要

我々はこれまでに、DNAの複合体にコンドロイチン硫酸などのポリアニオンによる保護コーティングを施し、生体成分との非特異的な副作用を低減し、特殊な条件下で極微小なDNA複合体の安定な濃厚分散液を得ることに成功している。
一昨年度は、この技術を用いて免疫賦活化サイトカインGM-CSFの遺伝子をコードしたプラスミドの極微小な複合体を調製し、それらが、坦癌モデルマウスにおいて、さらにはイヌ、ネコなどの中型動物の自然発生癌に対して著しい治癒効果を示すことを確認した。
作年度は、より高い治療効果を得るために、他の抗腫瘍サイトカインとして、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-12(IL-12)などをコードしたプラスミドについても同様に複合体を調製した。坦癌モデルマウスにおける治癒実験において、IL-2を用いた製剤は、B16メラノーマを移植した坦癌モデルマウスにおいて、特に高い腫瘍増殖抑制効果を示した。
しかし、サイトカインの発現のみでは、抗腫瘍活性には限界があった。効率よく免疫システムを惹起するには、サイトカインだけではなく、デインジャー・シグナルの存在が必要なのではないか、と考えた。そこで、アデノウィルス、結核菌などの高い抗原性を持つ微生物タンパクのプラスミドを合成し、その複合体を同様に調製した。坦癌モデルマウスにおける治癒実験において、結核菌タンパクESAT-6、あるいはAg85Bをコードしたプラスミドを用いた製剤は、単独でもB16メラノーマを移植した坦癌モデルマウスにおいて、高い腫瘍増殖抑制効果を示した。さらに、これらの微生物タンパクと、IL-2などのサイトカインを組み合わせることで、著しく高い抗腫瘍活性が達成された。また、これらは生体毒性が非常に低いことを確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Oncolytic plasmid : A novel strategy for tumor immuno-gene therapy2012

    • 著者名/発表者名
      CHIEKO YOSHIHARA, 他
    • 雑誌名

      ONCOLOGY LETTERS

      巻: 3 ページ: 387-390

    • DOI

      10.3892/ol.2011.467

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Antitumor effect of chondroitin sulfate-coated ternary granulocyte macro phage-colony-stimulating factor plasmid complex for ovarian cancer2012

    • 著者名/発表者名
      Katsuyuki Hamada, 他
    • 雑誌名

      JOURNAL OF GENE MEDICINE

      巻: 14 ページ: 120-127

    • DOI

      10.1002/jgm.1647

    • 査読あり
  • [学会発表] Oncolytic Plasmid System, a Novel Antitumor Strategy by Plasmid Encoding Adenovirus Protein2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshiyuki Koyama, 他
    • 学会等名
      American Society of Gene Therapy
    • 発表場所
      Seattle, Washington, USA
    • 年月日
      20110500

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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