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2010 年度 実績報告書

GATA-3分子を基盤とした金属アレルギー誘導能と形状記憶合金の生体適合性評価

研究課題

研究課題/領域番号 21500431
研究機関北里大学

研究代表者

玉内 秀一  北里大学, 医学部, 助教 (60188414)

研究分担者 小茂鳥 潤  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30225586)
キーワード金属アレルギー / Th2型免疫反応 / ニッケル / GATA-3 / 原子吸光
研究概要

本年度はこれまで進めて来た研究をとりまとめInt.Arch.Allergy and Immunologyに掲載した。内容は一部報告したようにNiアレルギーの誘導初期にTh2型免疫反応が関与し、その後の反応ではTh1型免疫反応が主体をなしていることを示すと共に、Th2型免疫反応を優位に誘導するGATA-3トランスジェニックマウスを用いることによりアレルギー誘導能を初期段階で検索出来るシステムを構築することができた。
本年度は更に研究を進めNiにTiの含有比率を変化させた金属試験片を作製し、Ti含有率の異なる試験片のアレルギー誘導能について、検索したところそのTiの含有率の違いによりアレルギー反応が異なることが明らかにされた。Tiの含有率が50%に達するとその反応は著明に抑制されるが、それより以下ではTiの含有率に関係なく著明な耳介腫脹反応を示した。また、試験片移植マウス♀GATA-3Tgマウスと正常のマウスとの交配により生まれた仔マウスにNiに対する反応が受け継がれることも明らかになった。現在、Ni試験片移植雄マウスと正常の♀マウスとの交配とり生まれて来る仔マウスにNiに対する反応が受け継がているのかを検討中である。今後、この受け継がれが、胎児中に母方から受け継がれるものかもしくは母乳から受け継がれるのかを明らかにすることを目的に実験を計画している。また、Ni-Ti合金試験片を移植されたマウスの違いによりニッケルの溶出度がことなるかを調べる目的にで原子吸光法を用いて血清中のNiイオン濃度を測定したところ、GATA-3Tgマウス及び正常マウスと同様のWTマウスの血清中には同程度のNiイオン濃度が検出された。これらのことから、Ni-Ti合金試験片から溶出されるNiイオンの量はTh2型マウスでも正常のマウスと何ら違いはないことが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Th2 Immune Response Plays a Critical Role in the Development of Nickel-induced Allergic Contact Dermatitis2010

    • 著者名/発表者名
      新山史朗、玉内秀一、小茂鳥潤
    • 雑誌名

      Int.Arch Allergy Immunol.

      巻: 153 ページ: 303-314

    • 査読あり
  • [学会発表] ニッケルチタン合金対する生体適合性評価系の樹立2011

    • 著者名/発表者名
      玉内秀一
    • 学会等名
      鉄鋼協会第161回春季大講演会
    • 発表場所
      東京首都大学(東京都)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] ニッケルチタン合金の材料特性と生体への影響2010

    • 著者名/発表者名
      小川亜希子、玉内秀一
    • 学会等名
      鉄鋼協会第160回秋季大講演会
    • 発表場所
      北海道大学(北海道)
    • 年月日
      2010-09-25
  • [学会発表] Th2 Immune Response Plays a Critical Role in the Development of Nickel-induced Allergic Contact Dermatitis2010

    • 著者名/発表者名
      玉内秀一、小茂鳥潤
    • 学会等名
      第14回国際免疫学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県)
    • 年月日
      2010-08-26

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公開日: 2012-07-19  

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