研究概要 |
重篤な開口制限を有するスクエアマンディブルに対して、4次元咀嚼筋解析システムを導入し、その病態、病因解明を目的とした研究を行った。本システムを18名のスクエアマンディブル患者に適応した。患者の最大開口時における各咀嚼筋の伸展率を比較検討したところ、患者の側頭筋の伸展障害が有意に低いことが判明した。また、解析結果に従った手術加療により、開口障害が全症例で改善された。以上より、本疾患の開口制限は側頭筋の伸展障害が主体をなすことが示唆された。本システムは,従来の画像検査と異なり,各咀嚼筋の動態を視覚的にかつ客観的に評価することが可能で,その解析結果の妥当性は,本症例の手術結果に反映されたものと考えられた。
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