手術支援アームを制御する回路をDDS (Direct Digital Synthesizer)とPIC (Peripheral Interface Controller)によって構成した。回路はプリント基板作製装置により製作し、誤動作のない回路とした。回路には、指令値の情報(マスター側)と実際に動いたアームの位置情報(スレーブ側)をLCD表示できるようにした。これにより、現在のマスターおよびスレーブアームの位置をリアルタイムで確認できるようになった。また、制御手法はPID制御を用いて制御した。PIDの各ゲインを試行錯誤的に調整することにより、ハンチングを起こすことなく制御できた。また、位置精度は10ビットのA/D変換値と同等の分解能で動作することができた。超音波モータの制御は、可変周波数制御方式を用いることにより、位相差を制御方式に較べて、より高速での移動および低速時での高トルク動作が可能となった。アクチュエータは超音波モータを中空型に改造して、二自由度で空間を動かせるようにした。アーム部にはチタン、アクチュエータ構成部品および継手部はジュラルミンを用いた。アームのアクチュエータは、トルクの大きな直径が6cmのモータを用いた。継手は一自由度のアームを2本互いに直角に配置することにより二自由度の動作を得ることができる。この二自由度のアームを2つ組み合わせることにより任意の方向ヘアームを制御することができた。
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