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2010 年度 実績報告書

間質性肺炎に対する呼吸器リハビリテーションの検討

研究課題

研究課題/領域番号 21500466
研究機関金沢大学

研究代表者

染矢 富士子  金沢大学, 保健学系, 教授 (60187903)

キーワード全身性強皮症 / 間質性肺炎 / 肺高血圧症 / 6分間歩行距離 / 低酸素血症
研究概要

本年度は、全身性強皮症で間質性肺炎のある患者に療法士による呼吸器運動療法を行い、その前後で患者からのデータ収集をおこなった。運動療法の内容は、血中酸素飽和度に配慮した間欠的運動療法とし、介入前後での6分間歩行距離および抽出された関連因子の評価を施行した。また、その一部について運動療法の効果の報告を行った。その結果、長期間(半年間)の運動療法を施行した場合、体力因子や心肺機能の変化がなくても運動時の低酸素血症が改善され、日常生活において血中酸素濃度の保たれたまま活動できる範囲が広がり、呼吸循環器系への負荷が軽減することが示された。これまでに一般的な間質性肺炎の運動療法による体力への効果についての研究は複数みられ、6分間歩行距離や筋力の向上として報告されているが、その有効例の因子については解明されていない。更に、低酸素血症に注目した研究はなく、今回の報告は生活上のリスク管理面での新しい知見となっている。
また、間質性肺炎患者の体力に関与する因子の結果については、重回帰分析で、肺拡散能(70%未満)、肺高血圧症(推定右心圧35mmHg以上)、年齢がその関連因子としてあげられ、本年度、その結果について論文発表を行った。この内容を含めた招待講演を6月と9月におこなっている。
現在、安静時基礎代謝量を含めた運動療法前後のデータが集積されている。来年度は運動療法の効果について因子分析をするため、症例データ数を増やし、運動療法に関わる要因の解明を行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 全身性強皮症患者の6分間歩行テストの検討2010

    • 著者名/発表者名
      麦井直樹
    • 雑誌名

      総合リハビリテーション

      巻: 38 ページ: 571-576

    • 査読あり
  • [学会発表] 運動耐容能が改善した間質性肺炎を合併した全身性強皮症の1例:長期入院中のアプローチ2010

    • 著者名/発表者名
      麦井直樹,西悦子,八幡徹太郎,長谷川稔,染矢富士子
    • 学会等名
      第10回北陸東海作業療法学会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県)
    • 年月日
      2010-11-21
  • [学会発表] 拘束性換気障害の機能評価と問題点2010

    • 著者名/発表者名
      染矢富士子
    • 学会等名
      第28回日本リハビリテーション医学会九州地方会
    • 発表場所
      佐賀アバンセ(佐賀県)(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-05
  • [学会発表] 呼吸器疾患を有する患者の体力因子2010

    • 著者名/発表者名
      染矢富士子
    • 学会等名
      平成22年度石川県医師会労災保険医会研修会
    • 発表場所
      金沢都ホテル(石川県)(招待講演)
    • 年月日
      2010-06-27

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公開日: 2012-07-19  

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