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2011 年度 実績報告書

介護、医療現場に応用しやすい簡便な高齢者用運動様式に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21500467
研究機関名古屋大学

研究代表者

太田 進  名古屋大学, 医学部・保健学科, 助教 (50452199)

研究分担者 長谷 和徳  首都大学東京, 都市教養学部, 准教授 (10357775)
後藤 寛司  豊橋創造大学, 保健医療学部, 講師 (40440804)
キーワードポールウォーキング / デイサービス / 運動機能向上 / 姿勢 / 地域在住高齢者 / 介護予防 / 歩行
研究概要

研究目的は,ストック歩行(PW:ポールウォーキング)の運動特性を解析し,高齢者や有疾患者に応用しその効果の検証と適切な運動処方を構築することである.そのため研究は3つに細分化される.1.健常者を対象にポールウォーキングの運動特性を解析する.2.高齢者,特に在宅高齢者が最も多く利用する施設であるデイサービスで応用し,地域在住高齢者の運動機能向上方法を確立するため,その介入効果を検証する.3.有疾患症例(変形性膝関節症など)へのポールウォーキングの応用とその効果を検証するである.本年度は2,3が終了した.
研究2.対象は,デイサービス4施設の利用者66名とし,それら施設を第3者により,デイサービスで通常に行われている歩行訓練を実施する施設(コントロール群)とPW実施施設(介入群)に無作為に割り付けた.対象者は自立歩行が可能もしくは監視レベルにて歩行が可能とし,ベースラインとして66名(コントロール群38名,介入群28名)を取り込んだ.介入はデイサービス利用時の週2日,1日10分を基準とした.最終評価実施者は56名(10名脱落)であり,コントロール群35名,介入群22名を解析対象とした.評価項目は,5m歩行時間,Timed up and go Test(TUG),開眼片足立ち時間,膝伸展筋力,SF-8および5秒間の静止立位姿勢解析とし,介入前後で比較検討を行った.その結果,介入群の方は有意に下位頸椎角度が改善(頭部の前方突出の軽減)しており,腰椎前後齊角度が減少していた.また,QOLの身体的サマリースコアーが介入群で有意に改善していた.また,コントロール群ではTUGが有意に低下し,介入群では変化がなかったため,介入群ではTUG,つまり歩行能力が維持できたと考えられた.
研究3.対象は,人工膝関節全置換術を実施する予定の変形性膝関節症症例12名とした.変形性膝関節症患者機能評価尺度JKOM,10m歩行速度および歩数,6分間歩行を,通常歩行,T字杖歩行,PWの3種類の歩行を実施した.その結果,PWは,T字杖と比較し歩幅が有意に増加した.また,6分間歩行距離は差がないものの.T字杖は有意に収縮期血圧の上昇したがPWでは有意な上昇がなかった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 高齢者における頭頚部を含めた姿勢と運動機能の関連2011

    • 著者名/発表者名
      太田進,後藤寛司,野田由佳里,春田みどり
    • 学会等名
      第38回日本臨床バイオメカニクス学会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      20111118-19
  • [学会発表] 変形性膝関節症患者におけるポールウォーキングの歩行時疼痛軽減効果と影響する要因について2011

    • 著者名/発表者名
      大森裕介,太田進
    • 学会等名
      第27回東海北陸理学療法学術大会
    • 発表場所
      富山市
    • 年月日
      20111029-30
  • [学会発表] 介護保険事業所利用者へのポールウォーキングの応用-介入による姿勢および歩容の変化-2011

    • 著者名/発表者名
      後藤寛司,太田進,野田由佳里,宮里拓弥,三輪晃士朗
    • 学会等名
      第46回日本理学療法学術大会
    • 発表場所
      宮崎市
    • 年月日
      20110527-29
  • [備考]

    • URL

      http://square.umin.ac.jp/ota/

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公開日: 2013-06-26  

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