研究概要 |
昨年度の研究において,第一段階で開発した遠心性収縮ペダリングシステムのマイナス負荷強度は約-120W程度であった。この負荷強度でのトレーニングではVO2maxの25%程度までの負荷しかかけることができなかったため,この程度のマイナス負荷では,遠心性収縮ペダリング運動による大腿部にかかる負荷が筋力トレーニングの強度としては低く0効果があまり得られないということが課題であった。 そこで本年度は,昨年度に実施した研究結果より明らかとなった課題(マイナス負荷強度に関する問題)への対処を中心に実施し,マイナス負荷の強度を約・240Wまで可能とするシステムの修正を行った。 次にこのシステムの負荷量における精度を確認するために,自転車エルゴメーターに表示される負荷量と実負荷の関係を分析した。その結果,換算式(実ワット)=0.8077×(表示値)-3.200と結果が得られた。 すなわち表示される負荷量が-50Wの場合は-43.6W, -100Wの場合は-84.0W, -150Wの場合は-124.4W, -200Wの場合は-164.7W,そして-240Wの場合は-205.1Wとなり,昨年のシステムに比べ,筋力トレーニングとして使用可能なシステムとなった。したがって,今後は新しいシステムを使ったトレーニングの効果について検討していく予定である。
|