研究課題/領域番号 |
21500472
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
峠 哲男 香川大学, 医学部, 教授 (80197839)
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研究分担者 |
出口 一志 香川大学, 医学部, 准教授 (80263896)
塚口 真砂 香川大学, 医学部, 助教 (60335867)
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キーワード | 高齢者 / 運動機能訓練 / 脳磁気刺激 / 最大筋収縮 / 光トポグラフィー / 運動誘発電位 |
研究概要 |
60才以上の高齢者3名において以下の検討を行った。最大筋力の測定は、被検者に手指筋(右手第一骨間筋と母指球筋)によりボタン状ひずみゲージを最大筋力で摘ませ、ひずみ圧をコンピューターに取り込み記録する。運動誘発電位は、手指筋の最大筋収縮時に左運動野への経頭蓋磁気刺激を行い、右手第一骨間筋と母指球筋から記録する。経頭蓋磁気刺激の方法は、円形コイルを用いて、以前に我々が報告している方法(Ikeguchi M et al. 2003)で行う。実験の流れとして、まず10秒に1回、手指筋の最大筋収縮を連続で3回行わせて、筋収縮の1秒後に運動誘発電位の活動時閾値上の刺激強度で手指筋に相当する運動野に経頭蓋磁気刺激を加え(最大筋収縮時磁気刺激法)、同時にひずみ圧と運動誘発電位を記録する。その後は15分毎に1時間の間、最大筋収縮時磁気刺激を繰り返す。これを1クールとして1日1回、4日間の間、最大筋収縮時磁気刺激による機能訓練を行い、その前後において運動誘発電位と筋力の変化について検討した。 また若年成人4名においては、1クールの最大筋収縮時磁気刺激の前後において、運動誘発電位、筋力、および光トポグラフィーによる脳血流を測定し、最大筋収縮時磁気刺激が大脳皮質機能に与える影響について検討を行った。 今年度の研究は機能訓練法としての最大筋収縮時磁気刺激の有用性を示唆する基礎的なデータであり、本研究の今後の展開において極めて重要である。また研究の一部は国内学会、国際シンポジュームにおいて発表した。
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