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2010 年度 実績報告書

膝前十字靱帯断裂後の自然治癒機構の解明とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 21500484
研究機関埼玉県立大学

研究代表者

高柳 清美  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (20274061)

研究分担者 金村 尚彦  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (20379895)
キーワード前十字靱帯 / 保存療法 / 動物実験モデル / 靱帯治癒 / 靱帯強度
研究概要

膝前十字靭帯損傷は発生頻度が高いスポーツ損傷で、手術を行わず自然治癒を期待する保存療法では靭帯の治癒は起こり難いと考えられている。しかし、これまでの臨床研究によって、正常な関節制動により靱帯が治癒する可能性が示された。我々はこれまでに、前十字靭帯切断に対する自然治癒の動物モデルを考案し、前十字靱帯の治癒の可能性を確認した。4種の保存療法モデルの中で、大腿骨後方の軟部組織を貫通させ、脛骨の中枢側前方の骨孔を開けてそこにナイロン糸を廻して関節制動をしたモデルの靱帯の治癒が優れていた。今回の研究はラットを用いて、治癒靱帯の強度およびコラーゲン組成について検討することを目的とした。結果は、8週後および40週後にすべての前十字靱帯の連続性が肉眼的に認められた。ACL切断8週後および40週後の治癒靭帯の強度は、正常靱帯がそれぞれ2。8±2。9N(平均±標準偏差)、24。2±4。0Nに対して、10。2±4。2N、11。2±4。2N(p<0。01)で、約半分の強度であった。組織学的には連続した靱帯が認められたが、靱帯の径は大きく、顆間窩に瘢痕組織が増殖していた。8週後と40週後の靱帯強度に差が認められなかったことより、靱帯強度は8週以前にはほぼ決定していることが示唆された。正常に近い関節運動は損傷した靭帯の治癒を促し、変形性膝関節症を予防する可能性が認められたが、治癒靭帯は8週以内に強度が決定する可能性が示唆された。今回の研究結果により靱帯修復過程の解明と靱帯強度を高める方法の検索が新たな課題となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The manufacture of the anteror cruciate ligament reproduction model2010

    • 著者名/発表者名
      高柳清美
    • 学会等名
      The XVIII Congress of the International Society of Electrophysiology and Kinegiology
    • 発表場所
      Aalborg, Denmark
    • 年月日
      2010-06-17

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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