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2011 年度 実績報告書

舌の高次感覚・運動障害に対する新しい評価・治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21500487
研究機関九州歯科大学

研究代表者

河岸 重則  九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (20137334)

研究分担者 下堂薗 恵  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30325782)
吉野 賢一  九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (90201029)
田中 敏子  九州歯科大学, 歯学部, 助教 (50137337)
キーワード摂食 / 嚥下 / リハビリ / 舌 / 感覚 / 運動 / 立体認知
研究概要

我々はこれまでテストピース(TP)を用いた舌の立体認知能の評価やその臨床応用について報告してきた。今年度の主な成果は以下の通りである。1. 20種類のTPによる検査は、高齢者や脳血管障害患者にとって負担が大きいので、舌の立体認知能の測定の簡便化のために、詳細な分析のために使った20種類のTPから選んだ6種類のTPで舌の立体認知能の測定が可能か検討した。青年期成人198名中188名(94.9%)、介護を必要としない高齢者60名中26名(43.3%)、要介護者18名中では1名だけ(5.5%)が形状の異なる6個のTPを正しく認識できた。介護を必要としない高齢者35名について20個と6個のTPを用いて検査したとき、20個と6個のTPに対する正答数には正の相関が認められた(p<0.001)。これらの結果は舌の立体認知能の測定は6個のTPで可能であること、そして今後、より多人数そして脳血管障害患者の検査やリハビリテーションへの応用の可能性を示す。2. 8名の脳血管障害患者を対象に、口腔ケア(口腔内の保湿、清掃、振動刺激、マッサージと摂食・嚥下リハビリ、及び必要によっては歯科治療)と食事指導(姿勢、一口量、リズム、しっかり噛む等)を毎週1回(基本的には4回/月)、3ヵ月間実施し、開始前後の口腔機能に関わる舌立体認知能など18項目について評価した。舌立体認知能については、8名中4名が事業開始前よりも認知能が向上し、2名は変わらなかった(2名は検査不能であった)。この結果から、口腔ケアは脳血管障害患者でも舌立体識別能力としての皮質性感覚を維持・向上させるということが推察された。3. 脳卒中入院患者10名についてTPで評価した舌の立体認知能と嚥下造影検査で評価した嚥下能力の相関を調べたところ、有意な正の相関を認められた。特に口腔立体認知能は脳卒中摂食・嚥下障害患者の口腔相の機能を反映する可能性があることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 図書 (1件)

  • [図書] The stereognostic ability of the tongue and its role in eating and swallowing. In : Tongue : Anatomy, Kinematics and Diseases(ed. by Kato, H.and Shimizu, T.)2012

    • 著者名/発表者名
      Kawagishi, S.
    • 総ページ数
      37-52
    • 出版者
      Nova Science Publishers, Inc

URL: 

公開日: 2013-06-26   更新日: 2014-06-10  

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