研究課題/領域番号 |
21500492
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
小山 祐司 東海大学, 医学部, 講師 (80266444)
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研究分担者 |
笠原 隆 東海大学, 医学部, 助教 (00366014)
児玉 三彦 東海大学, 医学部, 助教 (90317777)
花山 耕三 東海大学, 医学部, 准教授 (80189589)
正門 由久 東海大学, 医学部, 教授 (10173733)
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キーワード | 舌骨上筋群 / 口腔底筋群 / 訓練 / 嚥下 / 開口筋 |
研究概要 |
1.常人を対象とした開口訓練 訓練方法:下顎正中部の舌骨上筋群にディスポーザブルの表面電極を貼付してポータブル表面電極計に接続。舌前半部を硬口蓋へ押し付け、閉口位のまま、バイオフィードバックを用いて等尺性の開口運動を80%MVC(Maximum Voluntary Contraction)で6秒間保持。これを20セット1日1回、週5回、計6週間継続。 評価方法:嚥下造影)背もたれ60度の安楽座位をとらせ、2mlバリウム水の嚥下をレントゲン透視下の側面像で記録。これを6回繰り返す。動作解析ソフトを用いて訓練前後の嚥下時舌骨運動を評価。 結果:健常人6名において、筋肉痛(閉口筋・開口筋)や顎関節痛等の有害事象は生じず。0%~100%MVCに至るまで、レントゲン透視下側面像において、舌骨の下降を認めず。訓練前と比較して6週の訓練後に安静位の舌骨の下降を認めず。2mlバリウム水では、訓練前後で舌骨の垂直移動距離、前方移動距離に有意な変化を認めず。本法は舌骨上筋群への過負荷を含む問題がなく、安全に実施できることを確認した。 2.患者を対象とした開口訓練 訓練方法:咽頭期に運動障害を有する患者を対象に、乱数表を用いてランダムにreal訓練(開口訓練)とsham訓練(閉口訓練)の2群に分ける。嚥下造影時と舌骨運動解析時に、どちらの訓練であるかを検者・評価者に知らせない。sham訓練対象者には左右の咬筋に表面電極を貼付し、20%MVCで6秒間保持。これを20セット、1日1回、週5回、計6週間継続。舌骨上筋群の筋力強化を除く通常の嚥下訓練は2群で実施。 評価方法:背もたれ60度の安楽座位をとらせ、2mlバリウム水の嚥下をレントゲン透視下側面像で記録。これを6回繰り返す。動作解析ソフトを用いて訓練前後の嚥下時舌骨運動を評価。 結果(被験者不足のため研究継続中):中間報告となるが、Sham訓練前後において、舌骨の垂直移動距離、前方移動距離に有意な変化を認めず。一方、Sham訓練対象者であっても通常の嚥下訓練により、2mlバリウム水における安定しない多様な嚥下パターンが、安定した一定のパターンに変化した。
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