1. EPG人工口蓋床の各電極からのエナメル線をWinEPGシステムに接続するマルチプレクサー(回線多重化装置)の改良、および様々な年齢の口蓋の形態に適応する12種類の電極幅のシートの開発をおこなった。こうした材料を提供することで、現在は国内では山本歯科医院でのみ作成しているEPG人工口蓋床を、他の歯科関連施設でも作成可能となり、汎用化が進むと考えられる。 2. これまで英国から輸入していたEPG簡易トレーニング装置を国内で生産できるよう、浜松市のアスカプランニング株式会社と協同開発を行った。英国製のものはin situフィードバックのみだったが、今回開発した装置は記録・再生機能を搭載し、SDカードに記録したデータをコンピューターに移して解析することが可能となった。EPGを用いた構音の視覚的フィードバック訓練を導入する施設も増加しつつあり、データの解析および指導法に関する助言を依頼される機会が増加すると思われる。 2.研究成果の一部を、2010年6月9-12日に韓国・ソウルで開催された6th congress of the International Cleft Palate Foundationと、2011年3月13-16日にオーストラリア・パースで開催された7th Asian Pacific Cleft Lip and Palate/Craniofacial Congressで発表した。
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