腎不全モデルの作成:ます安定して腎不全モデルを作成するための技術的トレーニングを行った。5/6腎摘ラットでは、片腎全摘に加え片腎の上極と下極を1/3ずつ摘除するが、目分量で行うため術後の腎機能に多少のばらつきを生じる。技術的に一定水準のモデル作成が可能となるまで繰り返し手術を実施した。 低温サウナの条件設定:その後、腎不全モデルラットを用いて低温サウナの条件設定を行った。当初予定していた市販の動物用サウナでは温度上昇が不十分な点があり、遠赤外線ストーブを用いた加温を試みた。当初、ラットを用いた実験計画であったが、将来、多発性のう胞腎マウスを対象として低温サウナを試みる計画であること、飼育スペースが十分に確保でさない点、また動物用サウナの大きさの制約により、同時に複数のラットで低温サウナを実施できない点を考慮し、対象をラットからマウスへと変更することとした。 腎不全モデルラットの生命予後:腎不全モデルを作成後、低温サウナ暴露群との生命予後を比較するときの参考とするために6匹のラットの寿命を観察した。その結果、手術後の生存期間は最短192日、最長502日で平均299日であった。コントロールの生命予後もかなり大きなばらつきが観察された。 初年度の総括:当初の計画より、実験準備に時間を要し、予定がずれ込んでしまった。本年度より本格的に稼動できる体制が整ったので、昨年度の遅れを取り戻すべく実験を行いたい。
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