• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

ファントムセンセーションと仮現運動の触感覚統合による本人認証パラダイムの設計

研究課題

研究課題/領域番号 21500511
研究機関電気通信大学

研究代表者

内田 雅文  電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (00245341)

キーワード仮現運動 / ファントムセンセーション / 本人認証 / 触覚ディスプレイ
研究概要

本研究課題の最終年度にあたり前年度までの研究成果を総括し、ファントムセンセーションおよび仮現運動をベースに触刺激により本人認証を成立させるための仕組みが構成された。この仕組みの基本的な考え方は「個人認証方法、個人認証システム及び認証プログラム」(特許第4862155号・2011年11月18日取得)に集約される。ユーザは触感を頼りに入力デバイスを操作して触刺激提示装置から出力される触刺激の触感パターンを調整、事前にデータベースへ登録していた触感パターンをその場で再現することにより本人認証が成立する。だたし、触感パターンは単純な触刺激の組み合わせではなく、触覚で生じる二種類の錯覚現象、ファントムセンセーションと仮現運動の触感覚統合により表現された方位情報、という形でユーザへ伝えられる。すなわち、本人認証の基礎データ、データベースに登録される情報のうち、認証キー(触刺激)に対応する部分は、ファントムセンセーションと仮現運動の触感覚統合によって表現される方位情報に置き換えられる。安定的に本人認証を成立させると共に、入力デバイスを操作して触感パターンを調整するときのユーザの癖個性をも本人特定の材料にし、認証精度の向上を図るため、ニコーラルネットワークによる補正処理システムを本人認証の仕組みの中に導入した。
前年度までに構築が完了済の触刺激に伴う生体反応の統合的観測システムを利用した触刺激の憶え易さ、読み取る情報の解釈のし易さ、および触刺激で表現される情報のバリエーションの広さは、事象関連脳電位や鼻部皮膚温による触刺激の嗜好評価等に関連する計測実験によって検討された。これらの計測実験の中での新たに見出された知見として、触刺激に伴う生体反応のうち身体動態において特徴的な動揺が解析的に特定され、この身体動揺の工学的な応用の可能性を検討したところで本研究課題は総括された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] リズム知覚に基づく運筆解析2011

    • 著者名/発表者名
      齋藤和哉, 内田雅文, 野澤昭雄
    • 雑誌名

      IEEJ Trans. FM

      巻: vol.131, no.4 ページ: 304-305

    • DOI

      DOI:10.1541/ieejfms.131.304

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Quantitive evaluation of body-sway caused by tactile apparent movement2011

    • 著者名/発表者名
      Kennichi Mogi, Masafumi Uchida
    • 雑誌名

      Artificial Life and Robotics

      巻: vol.16, no.2 ページ: 266-270

    • DOI

      DOI10.1007/s10015-011-0966-0

    • 査読あり
  • [学会発表] ERPを用いたSVMによる触刺激の嗜好推定2012

    • 著者名/発表者名
      渥美広子, 内田雅文
    • 学会等名
      電気学会産業計測制御研究会
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      2012-03-06
  • [学会発表] 体幹を貫く触覚仮現運動の知覚特性2012

    • 著者名/発表者名
      鈴木潤也, 内田雅文
    • 学会等名
      電気学会産業計測制御研究会
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      2012-03-06
  • [学会発表] EMG analysis accompanied by tactile apparent movement2012

    • 著者名/発表者名
      Ali Molkhtari, Masafumi Uchida
    • 学会等名
      The 17th International Symposium on Artificial Life and Robotics 2012 (AROB 17th 12)
    • 発表場所
      B-Gon Plaza(大分県)
    • 年月日
      2012-01-21
  • [学会発表] 多層ニューラルネットワーク解析を用いた鼻部皮膚温の特徴抽出2011

    • 著者名/発表者名
      大坪正, 内田雅文
    • 学会等名
      平成23年度電気学会産業応用部門大会
    • 発表場所
      琉球大学
    • 年月日
      2011-09-08

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi