研究概要 |
ALSや頚椎損傷などで,頭部の運動機能しか残されていない重度の身体障害者ための「マルチセンサアレイを用いた個人特性適応型インターフェース」を開発するため,下記に示す項目について研究を実施した。 研究成果は、国際会議INSTICC主催の「Pervasive And Embedded Computing And Communication System」並びに長岡技術科学大学主催の「生体情報処理と高度情報処理シンポジウム2011」(招待講演)で研究発表を行った。 (1)呼気・歯音マウスのユーザビリティの評価 呼気・歯音マウスのユーザビリティは、インターフェース画面に依存する。研究では、呼気入力により選択メニューが回転する「ラウンド型メニュー選択方式」を採用し、既存のマウスとユーザビリティを比較した。 評価の結果、メニュー数12の条件で、1メニューの平均選択時間は、既存マウスと比較して3倍程度であり、実用上問題のない性能を有することが明らかになった。 (2)呼気・歯音マウスを用いた環境制御機器の試作 (1)で得られた研究結果をもとに,開発したマウスと学習機能を有する赤外線リモコンを組み合わせ、テレビのリモコン制御システムを構築した。開発したシステムで、チャンネルの選択、音量制御など、容易にTVの基本的な制御ができることを確認した。
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