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2009 年度 実績報告書

骨格筋の損傷治癒メカニズムは遅発性筋通にどのように影響するのか

研究課題

研究課題/領域番号 21500545
研究機関東京農業大学

研究代表者

桜井 智野風  東京農業大学, 生物産業学部, 准教授 (30235220)

キーワード骨格筋 / 損傷 / 遅発性筋痛 / 発痛物質 / 一酸化窒素
研究概要

損傷筋内に発生する発痛物質を経時的に観察した.損傷骨格筋における発痛物質の定量化はSDSポリアクリルアミド・ゲル電気泳動(SDS-PAGE)およびケミルミネセンス法を用い,一酸化窒素(NO)Bradykinin B2受容体(BKB2R),Prostaglandin E2受容体,Serotonin(5-HT2A),COX-2,とした.また,電気刺激のみと全く処置をしないコントロール群を作成し,モデル群との比較に使用した.
筋損傷後の各物質の変化は,COX-2,PGE2,PGE2R,5-HT2Aが損傷後3日目にピークを示しNOと同期した.BKB2Rは損傷後1日目にピークを示し,7日目にはコントロールレベルまで低下した.NOとスーパーオキシド(02-)の結合によって合成されるペルオキシナイトライト(ONOO-)は,炎症細胞においてCOX活性化の重要なメディエーターとして関与していると示唆されている.また,リポ蛋白によって実験的に炎症性サイトカインの分泌を促進させる先行研究により,02-はアラキドン酸の放出とCOX-2によるPGE2合成に関与している事が示唆されている.今回の実験結果と先行研究により,損傷した筋は損傷1日後から3日後にNOと02-の結合によって合成されたONOO-の作用によりCOX-2が活性化した結果,アラキドン酸からPGE2が合成され痛覚過敏が強く発現している事が考えられる.しかし,損傷受傷から発痛時まで,タイムラグが存在している事から,今後はDOMSを含めた痛みのメカニズムおよびNO抑制についての生理学的,分子生物学的に詳細な研究が必要と考えられる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ラットにおける高所滞在・平地トレーニングが肺循環動態および肺動脈の血管内皮型一酸化窒素合成酵素タンパク質発現に与える影響2009

    • 著者名/発表者名
      柏木朋也, 桜井智野風, 南和広, 他
    • 雑誌名

      体力科学 58

      ページ: 285-293

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高所滞在・平地トレーニングが肺の血管内皮型一酸化窒素合成タンパク質の発現および活性に与える影響2009

    • 著者名/発表者名
      柏木朋也, 桜井智野風, 樫村修生
    • 雑誌名

      日本臨床生理学会雑誌 39

      ページ: 163-169

    • 査読あり
  • [学会発表] 低酸素環境暴露による骨格筋内eNOSタンパク発現はラット系統間により異なるのか2009

    • 著者名/発表者名
      桜井智野風・柏木朋也・鈴木健太・樫村修生, 他
    • 学会等名
      第64回日本体力医学会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ(新潟)
    • 年月日
      2009-09-18

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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