研究概要 |
平成19年7月20日に施行された「海洋基本法」にうたわれている「海洋に関する国民の理解の増進」に関する評価を行うための基礎を探求することが本研究の目的である。「海洋に関する理解」は"海洋リテラシー"という言葉で置き換えが可能であり、「海洋リテラシーとは海洋を総合的に理解する能力のことである。」と定義されている。この海洋リテラシーを構成する要素を抽出すること、及びリテラシーを評価するための調査用紙の開発し、それを用いた調査研究を実施することを具体的な達成目標とした。 本研究では、水産教員および海辺の体験活動指導者を対象とした2つの調査結果をベースとして、海洋リテラシーに関する海辺の体験教育にかかわる指導者を対象とした調査を実施し、日本における海洋リテラシーを構成する指標を明らかにした(研究論文は23年度に受理された)。さらに海洋リテラシーを評価するために36項目から構成される調査用紙を開発した(国際学会発表論文集に掲載済み:2011 International Conference of Sports, Leisure and Hospitality Management)。さらに、開発した調査票(海洋リテラシー調査票)を用いた調査を実施した。本調査の一部は国際学会にて発表済みである(遠泳を含む海洋実習が参加者の海洋リテラシーに及ぼす効果,大会優秀論文賞受賞:2012 International Conference of Sports, Leisure and Hospitality Management)。また、本研究から発展させて本研究者らは、海洋リテラシー調査票の子ども版を作成し、それを用いた調査活動を実施した(海洋教育プログラムが参加者に及ぼす教育的効果:2012 International Conference of Sports, Leisure and Hospitality Management)。
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