本研究は、スポーツ競技者を対象とした国際比較から、各国でスポーツ行動、動機づけ、自己観の関連のダイナミズムについて検討し、その比較を通して日本人競技者の動機づけと自己観の特徴を明らかにすることを目的とした。欧米とアジア4カ国の学生競技者の適応的スポーツ行動、目標志向性及び他者志向的動機、文化的自己観の関係を検討したところ、自己の捉え方がスポーツの動機づけに影響を及ぼし、スポーツ行動が異なるという関係が大枠で示された。さらに、その関係性のあり方が各国で相違することが示され、日本人競技者の特徴も浮き彫りにされた。
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