研究課題/領域番号 |
21500588
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
布目 寛幸 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (10270993)
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研究分担者 |
池上 康男 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (60092988)
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キーワード | サッカー / ボールインパクト / 足部体積 / 習熟課程 / 超高速度撮影 / インステップキック / 足部部分質量 / 身体発育 |
研究概要 |
本研究は、サッカーのキック動作におけるボールインパクトが、身体発育に伴う足部部分質量増加の影響を受けながら、どのように習熟しておくかをバイオメカニクス的な観点から精査するものである。本年度は、昨年度に確立した実験手法を用いて以下の実験を追加した。 昨年度は、JFAアカデミー(福島)に所属するユースサッカー選手(13歳~16歳)を対象に実験を行ったため、12歳以下の年代と16歳以上の年代のデータが不足している。そのため、その年代のデータを補完すべく、1)愛知FCに所属する11歳~12歳(小学生5-6年生)12名および16歳以上の高校生10名を対象に前年度と同様の実験を行った。また、ボールインパクトのメカニズムに対する総合的な検証を行うために、2)大学生選手8名を対象に、インステップキックにおける利き足と非利き足のボールインパクト技術を複数台の超高速度カメラで撮影し、足部の変形とボール反発率との影響を比較する実験と3)大学生選手16名を対象に、インステップキックにおける利き足と非利き足のボールインパクト技術を比較する実験を追加で行った。 実験2)に関しては本年度中にデータをまとめることができ、これについて学会発表を行った。熟練した大学生選手に関して、インステップキックにおける利き足と非利き足では、インパクト直前の足部スイング速度(20.6±1.1m/s vs.19.9±0.8m/s)、ボール速度(29.9±1.8m/s vs.27.1±1.1m/s)、足部-ボール速度比(1.45±0.06vs.1.36±0.07)について利き足の方が有意に高かったが、その違いを足部体積や足部の変形(足関節態底屈角度変位)からは説明することはできず、それ以外の要因の関与が示唆される結果となった。
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