研究概要 |
水泳の基本動作,けのびの力発揮と画像解析を合わせて初心者からエリート選手まで調べた.同時に,どのような身体の使い方を意識しているのか,動作認識のアンケート調査と統計処理を行った.その結果,(1)中学・高校生段階のけのび動作では身体の一部の認識は容易であるが,体幹などの身体全体の認識は難しかった.(2)大学生では,けのびの到達距離に影響を及ぼすと思われる主要局面の限られた身体の一部分に動作認識が集中していた.(3)熟練度が増すに従ってけのびの準備局面や主要局面の動作認識と力発揮との関係が深くなった.以上のことから,動作認識と力発揮の双方の要因がけのびのパフォーマンスに大きな影響を与えると思われ,スポーツ場面における感覚情報と実際の動作を交互に組み合わせてトレーニングする必要性が確認された.
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