研究課題/領域番号 |
21500593
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
長ヶ原 誠 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00227349)
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研究分担者 |
石澤 伸弘 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60368553)
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キーワード | マスターズスポーツ / スポーツプロモーション / キャンペーン / イベント開発 / 社会的便益 / スポーツ同窓会 / 組織開発 / アクションリサーチ |
研究概要 |
21年度と22年度によって明らかとなったマスターズスポーツ振興事業が生み出す社会的便益に関して、その発生プロセスや因果関係を鮮明に描き出すことに加え、抽出された社会的便益以外の内容についての存在可能性も検討するために、マスターズスポーツ振興事業を実践し仮説検証を主とした評価分析を実施した。2004年から筆者らが実施してきた「マスターズ甲子園プロジェクト」を活用し、本プロジェクトの3主要事業であるイベント開発、組織活性化、キャンペーンの各効果を明らかにした。本プロジェクトに参加している29都道府県・328校の同窓会組織を対象とした調査分析、ボランティア・地方組織運営者への調査分析、これまで掲載されたメディア情報の内容分析、支援・協力団体に対する反応分析、大会ホームページ情報のメッセージ分析を用いて量的・質的方法を用いて分析を行った結果、アクションリサーチの仮説設定として掲げた本事業がもたらしうる4つの社会的便益:1)個人のライフスタイル活性化(夢への再挑戦による個々人の生き甲斐と活力ある人生、等)、2)地域の活性化(地元高校を軸とした同窓会と世代間交流の活性化、地元・母校への帰属意識・愛着心の向上、等)、3)社会の活性化(生涯スポーツ文化、OB/OG文化、熟年文化の発展への寄与、等)、4)教育の活性化(ユース世代へのスポーツ文化の継承と応援メッセージの発信、等)の各カテゴリーの発生が確認された。これらの便益は、これまでのマスターズスポーツの振興事業による便益研究に見られなかった内容が多く含まれ、成人・中高年を対象としたスポーツプロモーションによる新たな効果と今後の可能性を示唆し、組織的なスポーツ種目の文化性や独自性を考慮した生涯スポーツ推進事業の潜在性を提示した。
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